荷主Hmcomm(東京都港区)は16日、物流車両などを活用して社会インフラの測定データを収集する「ドライブバイ方式」に関する特許を出願したと発表した。マンホール内など通信環境が限られる場所に設置した測定機器から、周辺を走行する車両がデータを受信する仕組みで、複数の大手運送会社と実証方法や運用方法について協議を始めている。
同社はこれまで、滋賀県守山市との実証を通じ、水道管や地理空間データを活用した漏水リスク分析と、音響解析AI(人工知能)「FAST-D」による漏水音判定を組み合わせ、漏水箇所を特定する手法を検証してきた。現在は、漏水を「探す」点検型の運用から、リスクの高い地点を継続的に監視する予防保全型の漏水監視への展開を進めている。
今回出願した技術では、マンホール内などに設置した測定機器と、近くを走行する車両が近距離無線で通信する。車両が通信可能な範囲に入ると測定値を受信し、サーバーなどへ送信・蓄積する。
複数種類の測定機器を組み合わせることも想定しており、下水道設備では硫化水素濃度計、音響センサー、水温センサー、流量センサーなどを活用する。収集した測定値を基準値や過去データと比較したり、学習済みモデルを用いたりすることで、設備の劣化状態を判断する構成も含む。
このほか、設備の状態に応じて測定機器の測定モードと非測定モードを切り替え、消費電力を抑える仕組みも想定する。特許の発明名称は「測定システム」で、出願番号は「特願2026-207213」。
同社は今後、守山市での実証を通じて車両によるデータ収集方式や漏水判定AIの有効性を検証し、漏水監視IoT端末の開発や仕様設計に反映する。物流車両をデータ収集の受信拠点として活用することで、自社で大規模な通信網や車両網を保有せず、社会インフラのデータを効率的に収集する仕組みの構築を目指す。
将来的には、データ収集に協力する物流事業者へ対価を還元するなど、社会インフラ事業者と物流事業者の双方にメリットがある仕組みも検討する。対象分野は上下水道のほか、道路や橋梁、トンネルなどへの拡大を想定している。
■「より詳しい情報を知りたい」あるいは「続報を知りたい」場合、下の「もっと知りたい」ボタンを押してください。編集局にてボタンが押された数のみをカウントし、件数の多いものについてはさらに深掘り取材を実施したうえで、詳細記事の掲載を積極的に検討します。
※本記事の関連情報などをお持ちの場合、編集局直通の下記メールアドレスまでご一報いただければ幸いです。弊社では取材源の秘匿を徹底しています。
LOGISTICS TODAY編集局
メール:support@logi-today.com
LOGISTICS TODAYでは、メール会員向けに、朝刊(平日7時)・夕刊(16時)のニュースメールを配信しています。業界の最新動向に加え、物流に関わる方に役立つイベントや注目のサービス情報もお届けします。
ご登録は無料です。確かな情報を、日々の業務にぜひお役立てください。





































