荷主Hmcomm(エイチエムコム、東京都港区)は9日、滋賀県守山市で進める漏水監視の実証で、地域を走る物流車両などを利用してマンホール内のデータを収集する「ドライブバイ方式」を導入すると発表した。
ドライブバイ方式では、マンホール内に端末を設置し、物流車両が近くを通過した際に近距離無線通信で漏水判定に必要なデータを取得する。漏水音そのものではなく、音圧や周波数などの特徴を端末側で処理して送ることで、限られた通信量でもAIによる漏水判定に活用できるか検証する。
Hmcommはこれまで守山市で、水道管情報や修繕履歴、地理空間情報などから漏水リスクが高い地点をAI(人工知能)で絞り込み、現地で収集した音を解析する実証を進めてきた。過去データによる高リスク地点の分類精度は約81%、現地データによる漏水・非漏水の分類精度は約92%となり、複数の漏水箇所を確認した。
一方、マンホール内では携帯通信が不安定になる場合がある。そこで、日常的に地域を巡回する物流車両を活用し、独自に大規模な通信網や車両網を構築することなく、効率的に社会インフラのデータを集める方法を検証する。
同社は複数の大手運送会社と実証実験などに関する協議を開始した。今後、車両への受信機器の搭載方法やデータ取得時の運用、走行ルートとの組み合わせなどを検討する。将来は、物流車両を活用したデータ収集に対して物流事業者へ対価を還元するなど、社会インフラ事業者と物流事業者の双方にメリットのあるエコシステムの構築も検討する。
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