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EU、北極圏戦略刷新し物流網と砕氷船強化

2026年10月26日 (月)

国際欧州連合(EU)は20日、新たな北極圏戦略を公表し、北極圏と欧州市場を結ぶ輸送・物流インフラや海上安全保障への取り組みを強化する方針を示した。地政学的な競争の激化や新たな航路の形成、重要鉱物などへの関心の高まりを背景に、北極圏を欧州の安全保障やサプライチェーンの強靱化に関わる地域と位置付ける。

物流分野では、欧州の港湾、鉄道、エネルギーターミナルと北極圏の貿易・輸送ネットワークとの接続強化を進める。民間輸送と軍事輸送の双方に対応できるよう欧州の輸送回廊を改良するほか、北部地域の鉄道整備を進め、欧州市場へのアクセスと北方の輸送ルートの安定性向上を図る。

(出所:欧州連合)

海上輸送では、欧州域内の砕氷船能力を拡充する。EUは域内の産業能力や北極圏での運航ニーズを把握したうえで、先進的な砕氷船の共同調達や資源共有を支援する方針。北極海での航行条件が変化するなか、海上輸送や緊急対応を支える能力を高める。

海上安全保障の強化に向けては「Maritime Security Hub」の構築を計画する。海底から宇宙までの情報共有を進める枠組みとし、第1段階では北大西洋・北極圏の海底ケーブルを監視、保護し、損傷時の修復を支援する「Arctic Cable Hub」の整備を進める。衛星監視やデータ共有も強化し、2027年には北極圏の状況把握能力を高める監視プロジェクトを予定する。

経済分野では、再生可能エネルギー、重要鉱物、輸送、デジタル接続、海洋産業を成長分野として挙げた。グリーンランドと欧州を直接結ぶ海底通信ケーブル「Pan-Arctic Cable」を支援し、将来的にはカナダや日本への延伸も視野に入れる。衛星通信網の拡充も進め、北極圏の通信インフラの強靱化につなげる。

EUは、北極圏で物流、エネルギー、デジタルインフラ、重要鉱物をめぐる経済・安全保障上の重要性が高まっているとみており、輸送網と通信網の強靱化を並行して進めることで、欧州北部の物流基盤とサプライチェーンの安定性を高める。

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