全ト協･引越安全マークの新規認定65社、課題は認知度

ロジスティクス全日本トラック協会（全ト協）は16日、引越事業者優良認定制度（引越安心マーク）の認定事業者を発表した。認定制度の創設2年目となる今年度は新たに65事業者・160事業所を認定し、前年度認定分と併せて362事業者・1846事業所となった。

今年度は72事業者252事業所から申請があり、このうち4事業者7事業所が不受理となったほか、2事業者84事業所が申請を取り下げた。また、不合格となったものも1事業者1事業所あった。

認定された事業者は「引越安心マーク事業者」として認定を受け、車両のステッカーや宣伝媒体などで引越安心マークの使用が認められる。

また、引越安心マークを付与された事業者は「安心して引っ越しを依頼できる」という制度の狙いに沿った裏付けを確保するため、認定プロセスの厳格化だけでなく、「共通の引越サービス名称内のすべての顧客からの相談などを受け付ける窓口」を設置することが義務付けられている。

さらに、全ト協の顧客対応窓口「引越安心相談窓口」と連携して約款や関係法令などに沿った顧客様対応を行うため、来年2月までに開催される全ト協の顧客対応責任者研修会議に出席しなければならない。

ただ、全ト協が9月に一般消費者に対して行った、制度、「引越安心マーク」の周知調査では、制度の名称やマークなどいずれかを知っていると回答した人は20％にとどまっており、制度の認知度向上が課題となっている。

一方で、制度を参考に事業者選びをするとの回答は70％にのぼっており、「制度の周知が進みマーク事業者が選ばれることにより、引越の苦情やトラブルの防止という制度の目的の実効性が高まる」（全ト協）ことを示した。

全ト協では来年3月の引越繁忙期に向け、ラジオ、ホームページで周知活動を行うとともに、関係団体や荷主団体、全国の自治体や消費生活センターへのPR活動も行うことにしている。

■新規認定事業者・事業所