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日本郵船、可視化する音を事故予防に活用

2018年2月21日 (水)

話題日本郵船は21日、MTIと共同でエンジンプラント機器の稼働音を採取・見える化する状態診断ツール「Kirari MUSE」(きらりミューズ)を開発したと発表した。ビッグデータを活用する取り組みとして手がけたもので、今後は自社運航船で試験運用し、より高度な事故予防を目指す。きらりミューズは、エンジンプラント機器が発する音を見える化する装置と状態を診断するソフトで構成。聴音機器とその音を見える化するタブレット端末で音の採取・蓄積・共有を、豊富な運航経験から得た知見に基づく診断ロジックを組み込んだソフトで音による状態診断を行う。

機器の状態を診断する際、その稼動音は重要な判断材料の一つとなるが、耳慣れない音が発生した際に、それがどのような音かを他者に正確に伝えるのは難しい。

きらりミューズでは音を共有できるようにし、そのデータを蓄積することで「日々少しずつ変化する微細な音の違い」を把握できるようになるという。

また、異常を示す稼動音を聴き分ける作業では、乗組員の経験や感覚といった乗組員個人の技量に頼るところがあったが、長年の運航経験をもつ船会社ならではの知見をアプリケーション化することで、異常・故障の早期発見につながる高精度な状態診断につなげた。

これにより、使用時間に基づいた従来型のメンテナンスから、機器それぞれの状態に基づいた合理的な保守メンテナンスへの移行を目指す。