いすゞと日野、自動運転実用化へ共同開発

話題いすゞ自動車と日野自動車は19日、将来のトラック・バス自動運転実用化に向けた高度運転支援技術・ITS技術を共同で開発すると発表した。

両社は2016年5月から高度運転支援技術・ITS技術の共同開発を進めてきたが、今後は実用化に向けて技術を研鑽し、それぞれのトラックやバスに搭載していく。

いすゞと日野が自動運転支援技術に共同で取り組むのは、自動運転システムの開発を競争領域ではなく協調領域と捉え、早期実用化を図るため。これまでに視界支援、路車間通信、加減速支援、プラットホーム正着制御――の4技術を開発してきた。

これらの技術は両社が共同開発を進めているハイブリッド連節バスのほかにも、18年度以降段階的に製品に搭載し、実用化していく計画だという。

■共同開発した技術の概要
視界支援：車両内外にカメラを設置、ドライバーはモニターで監視する。車外に設置したカメラは、車両停止時に車両周辺の移動物を検知し、ドライバーにアイコンと音で警報を行う。

路車間通信：路車間の通信により、安全支援（赤信号注意喚起、赤信号減速支援、右折時注意喚起、信号待ち発進準備案内）やバス優先の信号制御（PTPS）による公共交通の効率化に寄与する。

加減速支援：先行車の加減速の操作情報を通信で後続車に送ることにより、先行車との車間距離を高精度に制御し、無駄のない、スムーズな加減速を実現する（CACC）。

プラットホーム正着制御：路面上の誘導線をカメラで認識し、自動操舵、自動減速によりバス停へ誘導することで運転操作を支援する。バス停側の対応とあわせて、隙間・段差を解消することで、円滑な乗降が可能になり、バリアフリー化を実現する。