メディカル王子製紙は7日、米子工場(鳥取県米子市)に、「バイオリファイナリー効率的一体型連続工業プロセス」を導入し、木材に含まれるヘミセルロース、セルロースから有価物を連続的に製造する先端技術の実証・評価を実施すると発表した。
同プロセスでは、木材成分を分解処理することで得られるヘミセルロース、セルロースからバイオリファイナリー有価物の効率的な製造を行い、余すことなく活用する実証・評価を実施する。
ヘミセルロースを原料とするバイオリファイナリー有価物としては、フルフラール、キシロオリゴ糖、キシリトール、エタノールなどがあり、最初はフルフラールの製造について、実証・評価を行う。フルフラールは、石油精製の溶剤などに使用されているが、今後、バイオマス由来の各種化成品原料や次世代バイオプラスチック原料として期待されている。
また、セルロースを原料とするバイオリファイナリー有価物としては、溶解パルプの製造について実証・評価を行う。
溶解パルプは、実証・評価によって得た知見に基づき、ケミカル、医療などで使用される特殊用途分野を中心とした高付加価値品への市場参入を目指す。また、一般レーヨン用途は、早期に製品化し販売を行う。