ビール4社、東北6県でパレット共同回収

話題サッポロビール、サントリービール、アサヒビール、キリンビールのビール4社は9日、ドライバー不足などを背景に、パレット回収の物流合理化による環境負荷低減とメーカー・得意先双方の業務負担軽減を目的として、11月から東北6県でビールパレット（Pパレ）の共同回収の先行展開を開始すると発表した。

Pパレは、業界統一規格として1992年から酒類飲料業界で共同利用しているもので、2013年にPパレ共同使用会の一般社団法人化を契機として、伝票の統一、共通受払システムの導入といったPパレ管理業務の標準化が進んでいるが、これまでは得意先からの回収について各社が個別に実施していた。

今回先行展開する共同回収では、年間でPパレ共同使用会加盟社合計の回収枚数が1万枚以上の得意先を対象に、4社から回収代表社を選定し、得意先ごとに「回収代表社」が4社分のPパレを回収する。

▲Pパレ共同回収のスキーム（出所：サッポロビール、サントリービール、アサヒビール、キリンビール）

この取り組みにより、回収車両の積載効率の向上、回収距離の短縮や回収運用に関わるトラック台数の削減によるCO2削減が促進され、4社合計で年間のCO2排出量が735トン（従来比56％）削減できると試算している。また、得意先にとっても、P増パレ返却先が4社から1社に集約されることから業務負担の軽減につながる。

今回の先行展開の効果検証に基づき、4社による実施エリアの拡大、Pパレ共同使用会全体への展開の拡大を目指す。