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小口保冷配送のISO発行、サービス輸出後押し

2020年6月3日 (水)

フード国土交通省と経済産業省は3日、国際標準化機構(ISO)が小口保冷配送サービスの温度管理に関する国際規格「ISO23412」を5月28日付で発行したと発表した。

この国際規格は、日本の高品質なコールドチェーン物流サービスを海外に輸出するために、日本政府と国内物流事業者が一体となって取り組んでいたもので、今後この規格が普及すると日本の物流事業者のサービス品質が適切に評価され、国際競争力の強化につながる。

具体的には、保冷荷物に添付すべき情報や輸送温度帯・最大温度、保冷車両・保冷庫の条件、庫内温度管理の方法、荷物の積替方法、受取人不在時の対応・保管期限――など、小口保冷配送サービスの温度管理に関する作業項目が定められており、今後はこの規格の要件を満たす事業者に認証証明書を発行する認証機関の設置を目指す。

▲主な規格内容(出所:国土交通省)

ASEANを中心とするアジア諸国では、EC市場の拡大で食料生鮮品の宅配サービスの需要が高まっている一方、一部の国では温度管理が不十分なサービスによる健康被害や輸送途中での食料廃棄が問題となっており、消費者や荷主からサービスへの信頼が得られず、コールドチェーン物流の市場が拡大しにくい状態にある。日本の物流事業者は、新たに発行された「ISO23412」の要件を満たす高品質なサービスを消費者と荷主にアピールすることで、海外市場への本格的な参入を目指す。

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