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パナソニック、資源循環表彰で経産大臣賞受賞

2021年10月15日 (金)

認証・表彰パナソニックは15日、同社グループの複数部門が産業環境管理協会主催の「2021年度資源循環技術・システム表彰」で、経済産業大臣賞を受賞した、と発表した。

受賞したのはアプライアンス社キッチン空間事業部、同アプライアンス社製造革新本部加東樹脂循環工場、同マニュファクチャリングイノベーション本部、パナソニックETソリューションズ。

家電メーカーは回収されたエアコン、テレビ(ブラウン管、液晶、プラズマ)、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機から部材をリサイクルする義務が課せられており、同社グループでは家電製品に使用されている樹脂も分別回収後、リサイクル樹脂に再生しているが、選別困難なガラス繊維入り樹脂など廃棄される部材も存在。リサイクル樹脂は、特有の臭気除去や物性の回復・制御など使いこなしの難しさから用途が限定され、品質に対する懸念から積極的な採用が広がりにくかった。

▲家電リサイクル樹脂の循環型サプライチェーンのイメージ(出所:パナソニック)

今回、パナソニックが受賞した「家電リサイクル樹脂の循環型サプライチェーン構築」では、リサイクル樹脂に関する課題解決を目的に、パナソニックグループの関連部門が密に連携。関係会社を巻き込んで全国規模の活動として取り組み、「家電リサイクル工場での原料回収率の向上」「コストと品質を両立した新たなリサイクル樹脂の開発」「樹脂工場での生産量の増大」「家電工場での使いこなしの拡大」「全体をコーディネートするスキーム」といった、適材適所で役割を担う各部門が互いに連携してリサイクル樹脂のライフサイクルを回す、全国規模の循環型サプライチェーンを構築した。

これらの取り組みにより、同社は元の製品と異なる用途にリサイクルするカスケードリサイクルで年1.7万トン、同じ用途にリサイクルする水平リサイクルで0.8万トンの樹脂資源循環を実現。ライフサイクルアセスメント評価によるスキームの最適化を行い、9万5573トンの温室効果ガスの削減、133万7299ギガジュールの消費エネルギー削減を達成した。