
▲水素ハイブリッド電車「HYBARI」(出所:JR東日本)
環境・CSR東日本旅客鉄道(JR東日本)は14日、水素を利活用したゼロカーボンの取り組みを加速すると発表した。水素ハイブリッド電車の営業運転や次世代車両の開発、水素発電、まちづくりでの水素利用を進める。
水素ハイブリッド電車「HYBARI」は、燃料電池装置と蓄電池を搭載した車両で、2022年3月から実証試験を行ってきた。試験車両を営業車両に改造し、2027年度末を目途に鶴見線と南武線の尻手―浜川崎間で営業運転を開始する。
水素は鎌倉車両ベース(中原)で35メガパスカルの高圧水素を充填し、1回の充填で約70キロを走行できる。水素を利用した営業車両としては国内初となる。
併せて、次世代水素ハイブリッド電車の開発に着手する。70メガパスカルの高圧水素を使用することで、ディーゼル車両と同等の走行距離の確保や、連続する勾配線区に対応できる走行性能を検討する。広範囲の線区で走行できる車両の実現を目指し、2030年度末を目途とした営業運転を目指す。将来的には海外展開も視野に入れる。
発電分野では、川崎発電所で2030年度の水素を用いた発電開始を目指す。同発電所への小型専焼機の導入を通じ、保有する火力発電設備の燃料使用量の1%以上を水素とすることを目標に、水素バリューチェーン推進協議会の「水素1%調達宣言」に参画した。2050年度には水素専焼などによるゼロカーボンの実現を目指す。
まちづくり分野では、軽井沢駅周辺での水素ステーション建設や、モビリティを核とした水素需要の創出を検討する。TAKANAWA GATEWAY CITYでは、燃料電池トラックや燃料電池ごみ収集車、自動走行モビリティに水素を活用しており、今後はまちを支えるエネルギーの一部への利用を目指す。
東京駅から竹芝周辺、日の出ふ頭を循環する「JR竹芝水素シャトルバス」についても運行を継続し、水素を利用したモビリティによる回遊性の向上を図る。
また、CO2排出量削減につながる設備投資の促進に活用する社内炭素価格を、従来の1トン当たり5000円から1万5000円に引き上げる。省エネルギー化と脱炭素経営のさらなる加速につなげる。
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