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日本郵船、大型LPG・アンモニア運搬船2隻新造へ

2021年12月2日 (木)

ロジスティクス日本郵船は2日、LPG(液化石油ガス)も燃料として使用できる二元燃料エンジンを搭載した大型LPG・アンモニア運搬船2隻を、川崎重工業に発注したと発表した。2隻は川崎重工業の坂出工場(香川県坂出市)で2024年に完成する予定だ。

今回建造する大型LPG・アンモニア運搬船は、従来船と異なりLPGのほかにアンモニアを積載することが可能で、多様なトレードパターンに柔軟に応えるため貨物タンクごとにLPGとアンモニアを分けて相積みにすることもできる仕様だ。

アンモニアは、化学原料や肥料原料として使用されるだけでなく、燃焼時に二酸化炭素を排出しない将来のゼロエミッション燃料としても注目されている。

LPG二元燃料エンジンに加え、軸発電機を採用。航海中に主機からプロペラにつながる軸の回転を利用して発電することによって、通常航海中のディーゼル発電機稼働を停止することができるため、少量のパイロット燃料の使用を除き完全LPG燃料航行を実現することが可能だ。LPGを燃料として使用する場合、当社の燃料油焚きの従来船に比べて排気ガス中の硫黄酸化物を95%以上、二酸化炭素を20%以上削減できる。

2020年1月に強化された硫黄酸化物排出規制に加えて、完成時の二酸化炭素排出量規制にも適合。日本郵船が今後発注する大型LPG・アンモニア運搬船は当面、全てLPG二元燃料エンジンを搭載する予定だ。

■大型LPG・アンモニア運搬船の概要
全長:230.00メートル
型幅:37.20メートル
深さ:21.90メートル
夏期満載喫水:11.65メートル
積載容量:8万6700立方メートル