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川重、LPG燃料のLPG・アンモニア運搬船を建造へ

2021年10月5日 (火)

荷主川崎重工業は4日、ENEOS(エネオス)オーシャン(横浜市西区)向けに、LPG(液化石油ガス)燃料のLPG・アンモニア運搬船1隻の造船契約を締結したと発表した。

今回建造する運搬船は、LPGと液化アンモニアを積載できるカーゴタンクを搭載。LPG運搬船としては73隻目、LPG燃料LPG船としては10隻目、アンモニア積載も可能にした新型船型としては3隻目になる。今後、川重坂出工場で建造し、2023年に完成予定だ。

低炭素なエネルギーとしてすでに活用されているLPGと、脱炭素社会の新たな燃料として将来的に活用が期待されるアンモニアを同時に運搬できるのが特徴。世界の主要LPGターミナルに入港できるよう全長や幅などの船体主要目を大きく変えることなく、従来船型よりカーゴタンクの容積を増量した。

燃料には、LPGと低硫黄燃料油を使用できる。LPGを燃料とする場合、燃料油使用時に比べ、排気ガス中の硫黄酸化物や二酸化炭素などの排出量を大幅に削減でき、硫黄酸化物排出規制への対応だけでなく、22年にさらなる規制強化が予定されている二酸化炭素排出量規制についても適応する。

川重は、全世界的に強化されつつある環境規制ならびにSDGsに代表される具体的な行動計画を踏まえ、今後とも環境規制に対応した各種商船や、次世代エネルギーとして注目されている液化水素運搬船など、地球環境にやさしい船舶技術を開発・提供し、低炭素・脱炭素社会の実現に貢献していく。

■今回建造するLPG燃料のLPG・アンモニア運搬船の概要
全長:230.00メートル
幅:37.20メートル
深さ:21.90メートル
夏期満載喫水:11.65メートル
カーゴタンク容量:8万6700立方メートル