NX中国、南部の海南島に物流サービス事務所

国際NIPPON EXPRESSホールディングス（NXHD）は8日、グループのNX国際物流（中国）（NX中国）が日系物流企業で初めて中国の海南省海口市に事務所を新設し営業を開始したと発表した。

中国南部の海南省・海南島はアジア経済圏の中心に位置する。省都の海口市は政治経済の中心地として、島内南部の三亜市は「アジアのハワイ」とも呼ばれる一大レジャー都市としてそれぞれ発展している。

中国政府は2020年に「海南自由貿易港建設全体方案」を発表。輸入関税ゼロ政策の25年までの全面実施に向けて島全体を自由貿易港とする物流施設の整備を進めているほか、近年の島内西部での医療・医薬産業の発展や免税商品購買の急増が見込まれるなど、今後も物流に対するニーズが加速していく可能性が高い。

▲海南事務所が入居するビル（出所：NIPPON EXPRESSホールディングス）

NX中国はこうした動きに対応するため、島内における日系唯一のトータル・ロジスティクス・カンパニーとして、海運や航空、鉄道、自動車といった輸送モードに応じたフォワーディングサービスの提供を推進することにより、海南島と海外とを結ぶ利便性の高い物流サービスを拡充していくことで、ビジネス機会の獲得につなげられると判断した。

新事務所は、NX中国の広州支店の傘下の「海南事務所」として7月1日に営業を開始した。NX中国は海南事務所開設を機に、海口市で7月26日から5日間開催される「第2回中国国際消費品博覧会」に出展。海南エリアにおける事業展開や輸送サービスを紹介する。