M&A丸紅(東京都千代田区)は2日、半導体や電子部品の卸売事業を展開するオーエスエレクトロニクス(OSE、同)の全株式を1日付で取得し、子会社化したと発表した。取得額は公表されていない。丸紅は電子部品・半導体関連事業の拡大を目指す。
OSEは、主に日本やASEAN(東南アジア諸国連合)地域で、産業機器や車載機器、民生機器などに利用されるパワー半導体やアナログ半導体、電子部品などを販売している。世界的なサプライヤーの製品を幅広く取りそろえているほか、専門のエンジニアが機器設計の初期段階から電子回路の設計をサポートすることから、顧客企業から高い評価を得ている。
丸紅は、電子部品分野の事業拡大に取り組んでおり、2016年に汎用コネクター専門商社の河野エレクトロニクス(現・丸紅エレネクスト、大阪市北区)に出資参画し、21年には産業用特殊コネクターなどの電子部品を取り扱う専門商社、ソルトン(昨年4月に丸紅エレネクストヘ吸収合併)に出資するなどコネクターの選定力や提案力を強化した。さらに昨年4月、半導体・受動部品商社のDTDS Technology(シンガポール)へ出資するなど、海外への事業展開も図っている。
市場調査会社によると、電気自動車やファクトリーオートメーション、情報通信での5Gの普及などにともない、電力を変換・制御する目的で用いられるパワー半導体をはじめ、電子部品の需要は大幅に拡大。電子部品市場は24年から32年にかけて10%を超える年平均成長率が見込まれており、日本やASEAN市場でも高い成長が期待されている。
丸紅は「これまでの商材拡充や顧客基盤の拡大を通して積み上げてきた知見や実績を基に、各地域の電子部品・半導体関連ニーズに合わせた提案・販売を通じて高付加価値を創出する」などとしている。
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