調査・データ矢野経済研究所(東京都中野区)は14日、ASEAN主要4か国におけるEV(電気自動車)の消費者ニーズについてアンケート調査を実施した結果を公表した。
同調査は、インドネシア、マレーシア、タイ、ベトナムに居住する自動車運転免許を保有、かつ世帯で自動車を保有する20歳代から50歳代以上の男女1600人(1か国あたり400人)に対し実施したもの。EVのイメージについて、航続距離や充電時間、メンテナンス、デザインなど9つの設問を設け、5段階で回答を得た。
「何キロ走れるかが気になる」という設問に対し、4か国合計(全体)では「よく当てはまる」が67.1%、「やや当てはまる」は26.1%であり、EVの走行距離を気にしている消費者が多いことが分かった。「充電時間が気になる」に対しては「よく当てはまる」「やや当てはまる」と回答した合計は93.4%であり、特にタイは「よく当てはまる」が63.5%、「やや当てはまる」31.8%になり、合計の回答率は95%を超えた。
「バッテリーの劣化が気になる」に対しては「よく当てはまる」54.3%、「やや当てはまる」34.2%であり、合計の回答率は88.5%。国別に回答率を比較すると、タイは「よく当てはまる」「やや当てはまる」の合計が90%を超えており、EVのバッテリーの劣化について消費者の不安が高いことがわかった。
また、消費者が求めるEVへのニーズとして、具体的な航続距離・充電時間をアンケート調査で尋ねた。航続距離は「201キロ-300キロ」が最も多く27%であり、次いで「301キロ-500キロ」は24.3%、「501キロ-」が15.9%となり、300キロ以上の航続距離を求める層が40.2%いることがわかった。国別に回答率を比較すると、タイでは75.5%が「201キロ以上」の航続距離を求めており、そのうち29%が「301キロ-500キロ」だった。また「501キロ以上」も4か国の中で最も高い24%であり、長距離走行のEVのニーズが高いと推定できる。
また、外出先での一回の充電時間について、4か国合計(全体)では「16-30分」が最多で34%、次いで「31-60分」が27.8%、「11-15分」が17.6%となった。国別に見ると、マレーシアでは「31分以上」の回答率が40%を超えており、EVの長時間充電を許容する傾向がややある結果となった。
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