行政・団体三菱ふそうトラック・バスは26日、三菱「ふそう eCANTER」について、制動装置(電動式パーキングブレーキ(EPB))の不具合によりリコールを届け出たと発表した。対象は2023年3月27日から2025年3月26日に製造された計1885台。
電動式パーキングブレーキ(EPB:Electric Parking Brake)において、内部部品の製造不良により、作動/解除操作を行った際にシステムが過電流を検知し、ブレーキシステムが停止することがある。そのため、制動力が不足もしくはブレーキ引きずりが発生するおそれがある。また、メータクラスタのEPBウォーニングランプ(橙)が点灯するが、ブレーキ引きずりが発生した状態で気付かずに走行するとブレーキが高温になり、最悪の場合、周辺部品から出火するおそれがある。なお、現時点での不具合報告件数が28件、火災が2件報告されている。
改善措置として全車両、EPBを対策品に交換する。なお、ブレーキ引きずりの痕跡がある場合は、ブレーキAssyを交換する。
なお同社は同日、同じく三菱「ふそう eCANTER」について、電気装置(BMSおよびDCB)の不具合によりリコールを届け出たと発表した。対象は2023年3月27日から2024年12月26日に製造された計1894台。
BMS(Battery management system:高電圧バッテリー用ECU)およびDCB(DC Box:急速充電用ECU)の制御プログラムが不適切なため、CAN通信エラーが生じたと誤判定することがある。そのため、EVシステム(赤色)の警告灯が点灯して、メーター内に表示されている高電圧バッテリーの充電率が0%を示して走行不能またはキーON時に高電圧システムが起動不可能状態になるおそれがある。なお、現時点での不具合報告件数が13件報告されており、事故は報告されていない。
全車両、BMSおよびDCBの制御プログラムを対策品に書き換える。
■制動装置(電動式パーキングブレーキ(EPB:Electric Parking Brake)) の改善箇所説明図
https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001896848.pdf
■電気装置(BMSおよびDCB)の改善箇所説明図
https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001896852.pdf
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