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アスクルがウェブ注文を再開、WMS復旧は遅延

2025年12月3日 (水)

ECアスクルは3日、ランサムウェア攻撃によるシステム障害の復旧状況について、ASKULウェブサイトでの注文受付を同日9時に再開したと発表した。10月19日の障害発生以降、ファクス注文と手作業による出荷トライアルを続けてきたが、ウェブ注文の再開は1か月半ぶりとなる。一方、倉庫管理システム(WMS)を使用した在庫商品の通常出荷は12月中旬以降にずれ込む見通しで、全面復旧には引き続き時間を要する。

現在の出荷はWMSを使わない暫定運用で、新木場と全国6か所の物流センターから紙製品、日用品、介護用品、医療関連品などを限定的に取り扱う。リードタイムは通常より長くなる。また、供給維持策として、直送品1450万アイテムに加え、従来の在庫品だった6000アイテムを直送に切り替える暫定措置も継続する。

医療機関向けには、東京DCから滅菌用品や検査関連品の単品出荷に対応し、事業所向けサービスの優先復旧を図る方針は従来通り。消費者向け「LOHACO」と印刷サービス「パプリ」の再開時期は依然未定で、関連サービス「SOLOEL」の通常運用にも影響は残る。

情報流出への対応にも変化はなく、対象顧客への個別連絡、個人情報保護委員会への報告、警察への相談を継続。ログ解析や監視体制の強化も進めている。同社は「安全確認を最優先に段階的な再開を進める」としており、ウェブ注文再開を一歩目としつつ、WMS復旧と出荷範囲拡大を慎重に進める構えだ。

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LOGISTICS TODAY編集部
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