国際欧州委員会は14日、チェコ政府による総額37億ユーロ(3700億円)のバイオメタン生産支援スキームを承認した。輸送、暖房、産業用途に向けた持続可能燃料の供給拡大を狙い、2030年末まで実施される。
同スキームは、新設のバイオメタン生産設備に加え、既存のバイオガス設備の転換も対象とし、総生産量3億5000万立方メートル規模の供給力創出を見込む。支援対象はガス生産ライセンスを持つ事業者で、主に中小規模農業事業者の参入を想定する。生産されるバイオメタンはEU再生可能エネルギー指令の要件を満たす必要がある。
支援の仕組みは「差額決済契約」(CfD)を用いた価格補助型。あらかじめ設定された基準価格を下回る場合は政府が差額を補てんし、逆に市場価格が上回る場合は事業者が差額を返還する。支援期間は15年で、競争入札により事業者を選定する。価格変動リスクを抑えつつ投資を促す設計となっている。
今回の承認は、25年に導入されたクリーン産業ディール国家補助枠組み(CISAF)に基づく。CISAFは再生可能エネルギーや低炭素燃料の導入加速、産業脱炭素化、クリーン技術製造の強化などを目的とし、加盟国による大規模支援を認めている。欧州委は、同スキームが必要性・適切性・均衡性の観点から要件を満たすと判断した。
バイオメタンはトラックやバスなど商用車の代替燃料としての活用が期待される。電動化と並ぶ脱炭素手段として既存インフラを活用しやすく、長距離輸送や重量輸送分野での現実的な選択肢とされる。一方で、供給量の拡大とコスト競争力の確保が普及の前提となる。
EUはロシア産化石燃料への依存低減とエネルギー安全保障の強化を並行して進めており、再生可能ガスの位置付けは一段と高まっている。輸送分野でも燃料転換の選択肢が広がるなか、政策主導による供給基盤整備がどこまで実需に結びつくかが問われる局面にある。
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