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貨客混載推進センター発足、タクシー活用で物流補完

2026年4月15日 (水)

▲一般社団法人全国貨客混載推進センターのロゴ(出所:全国貨客混載推進センター)

ロジスティクス一般社団法人全国貨客混載推進センターが15日、地域交通の空きリソースを活用した新たな物流モデルの構築を目的に設立された。タクシーなど旅客輸送の空き時間を使い貨物を運ぶ「貨客混載」の普及を通じ、地域物流と交通インフラの維持を両立させる狙いだ。

背景には、EC(電子商取引)需要の拡大に伴う配送量の増加と、ドライバー不足や高齢化、いわゆる物流2024年問題による労働規制強化がある。とりわけ地方では担い手不足に加え、公共交通の維持自体が課題となっており、従来の物流モデルだけでは対応が難しくなっている。

貨客混載は、タクシーが乗客を乗せていない時間帯に荷物を運ぶことで、輸送力の補完と交通事業者の収益確保を同時に図る仕組みだ。物流の担い手不足の緩和や地域内配送の選択肢拡大に加え、交通サービスの維持にも寄与するとされる。

代表理事には、物流スタートアップのセルフィット(東京都中央区)社長で元経済産業省官僚の宇佐美典也氏が就任した。宇佐美氏はギグワーカーを活用した配送プラットフォームの運営を通じ、都市部では徒歩配送、地方では貨客混載を組み合わせたモデル構築に取り組んできた。ラストマイルの担い手不足が深刻化するなか、物流と移動を一体で捉えるアプローチを提唱している。

同法人は今後、タクシー事業者の貨物運送参入支援や、地域ごとの物流・交通ニーズの調査、ネットワーク形成支援などに取り組む方針。物流会社単独に依存しない分散型の輸送体制構築を目指す。

ラストマイルでは人手不足と配送需要の集中が同時に進み、都市と地方で異なる制約が顕在化している。貨客混載は既存の移動手段を再編することで輸送力を補うアプローチであり、インフラ維持と物流効率化を一体で捉える取り組みといえる。

一方で、旅客と貨物の両立には制度面や運用面の課題も多い。安全性確保や運賃体系、業務分担などの整理が不可欠であり、実装段階での調整力が問われる。地域特性に応じたモデル設計と関係者の合意形成が、普及の成否を左右する。

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