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常石造船の水素タグ「天歐」、技術特別賞を受賞

2026年5月27日 (水)

認証・表彰常石造船(広島県福山市)は27日、同社が建造した水素混焼エンジンタグボート「天歐」(てんおう)が、5月11日に日本船舶海洋工学会主催の「シップ・オブ・ザ・イヤー2025」で技術特別賞を受賞したと発表した。

天歐は、神原汽船が保有し、常石グループとベルギーのCMB.TECHグループによる合弁会社ジャパンハイドロがエンジンを供給した日本初の水素燃料タグボート。日本財団ゼロエミッション船プロジェクトの支援を受けて開発された。

同船は国内初となる水素中速エンジン搭載船で、2026年1月には水素とバイオディーゼル燃料(B100)を組み合わせた世界初のゼロカーボン航行実証にも成功。「2つの日本初」と「1つの世界初」を実現した次世代型タグボートとして注目を集めている。

▲水素混焼エンジンタグボート「天歐」(出所:常石造船)

搭載するBEH2YDRO社製の水素混焼エンジンは、水素供給インフラが未整備な状況でもA重油専焼運転が可能で、従来型ディーゼルタグボートと同等となる4400馬力を確保。社会実装を前提とした現実的な脱炭素ソリューションとして評価された。

また、港湾に常駐し短時間運航が中心となる“ハーバータグ”を水素活用の起点と位置づけ、水素需要創出と港湾インフラ整備を促進するモデルとしても期待されている。

同社は、水素供給課題への対応として、水素エンジンの開発・試験・認証取得から燃料充填まで対応可能な「水素エンジンR&Dセンター」を整備。さらに、ツネイシクラフト&ファシリティーズが建造中の「洋上浮体式水素ステーション(水素供給バージ)」を活用した港湾での水素バンカリング拠点化も想定している。

常石造船は今後もジャパンハイドロと連携し、水素燃料船の開発・建造を通じて海事産業の脱炭素化を推進する。

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