荷主NTTと三菱マテリアルは3日、再生材の利用拡大と資源循環の推進を目的に、新会社「NTTサーキュラスト」を設立すると発表した。使用済みIT機器や通信設備を対象に、回収から再資源化、再生材の製造・販売までを担うとともに、再生材の由来や配分、環境負荷などの情報をサプライチェーン内で伝達する仕組みを構築する。
新会社は7月1日に設立する予定で、所在地は東京都港区。出資比率はNTTが66.6%、三菱マテリアルが33.4%。再生材の特性情報の伝達に関する事業と、再生材の製造・販売事業を担う。まずはIT機器や通信設備由来の金属資源を対象に事業を始める。
使用済みIT機器や通信設備には、銅などの有用金属が含まれる。一方、回収、再資源化、製造、販売の各工程で、再生材の由来や環境負荷などの情報共有は十分とはいえず、製品メーカーが再生材利用の状況や持続可能性を説明しにくい課題があった。排出企業側も、自社が排出した機器がどのように再資源化され、環境貢献につながったかを把握しにくかった。
NTTは、グループのデータ流通やトレーサビリティー技術、業界横断プラットフォームの構築・運用実績を生かし、再生材の特性情報を整理・伝達する仕組みづくりを担う。三菱マテリアルは、E-Scrap処理や非鉄金属の製錬・製品化で培った技術を生かし、再資源化と再生材の製造・供給を担う。
政府が2026年4月に公表した循環経済行動計画では、2030年時点で国内生産される銅の3割を、E-Scrapや銅スクラップなど再生資源由来とする目標が示されている。再生材の安定供給だけでなく、由来や環境価値を可視化する情報流通の仕組みが、製造業の調達や資源循環の実装で重要になっている。
回収、再資源化、再生材供給をつなぐ静脈物流に、由来や環境負荷のデータをどう重ねるかが、今後の資源循環ビジネスの実効性を左右しそうだ。
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