国際DPワールド(UAE)は5日、ルーマニアのコンスタンツァ港で小型モジュール炉(SMR)を活用する可能性を検証する実現可能性調査に向け、フランスの原子力・代替エネルギー庁(CEA)、化石燃料依存からの脱却を目指すシンクタンクのテラウォーター・インスティチュートと6月4日に契約を締結したと発表した。
調査では、2030年から2050年までのコンスタンツァ港の電力需要予測を基に、低炭素エネルギーシステムの構築可能性を分析する。SMRを活用した電力供給について、技術面や経済性、戦略的な有効性に加え、安全基準や周辺地域への影響も評価する予定である。
港湾業界では荷役機械の電動化や陸上電源供給設備の整備が進むほか、AI(人工知能)データセンターや産業活動の拡大に伴い電力需要が増加している。DPワールドは安定的かつ低炭素な電力供給を将来の港湾競争力を支える重要な要素と位置づけており、SMRの活用可能性を検証する。

(出所:DPワールド)
コンスタンツァ港は黒海沿岸最大級の物流拠点であり、港湾設備や周辺産業への安定したエネルギー供給が課題となっている。今回の調査では、港湾の成長や脱炭素化に対応するエネルギー基盤の在り方を探る。
DPワールドの欧州サステナビリティ担当副社長ニコラス・マッツェイ氏は、SMRは単なるエネルギープロジェクトではなく、港湾競争力を高めるインフラになり得るとの見方を示した。また同社は英国の港湾でも原子力エネルギー活用の検討を進めており、欧州における港湾インフラの脱炭素化とエネルギー安全保障の強化を目指している。
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