ロジスティクス海上輸送を手がけるCSL(カナダ)は12日、豪建材会社アドブライ向けに、世界初とする電池駆動のセルフアンローディング式ばら積み船「MV Yampu」を引き渡したと発表した。船舶は6月5日に中国の造船所で正式に引き渡され、南豪州バーケンヘッドでのアドブライ向け運航開始に向け、初航海に出た。
MV Yampuは、アドブライの石灰石輸送向けに建造された専用船で、載貨重量は1万1000トン。年間270万トンの石灰石を輸送する計画で、従来船と比べ輸送量を35%増やす。アドブライの石灰石サプライチェーンに組み込まれ、原材料の安定輸送と効率化を担う。

▲セルフアンローディング式ばら積み船「MV Yampu」(出所:CSL)
同船は高度なハイブリッド推進技術を搭載しており、更新前の船舶と比べてディーゼル消費量を25%削減し、スコープ1排出量を40%削減する見込み。2031年までに完全電動での運航に移行し、排出量を90%超削減する計画としている。
CSLは、セルフアンローディング船の保有・運航で世界最大規模の事業者として、建設、鉄鋼、エネルギー、農業・食品分野向けに海上輸送・荷役サービスを提供している。MV Yampuは同社が所有・運航し、豪州人船員が乗り組む。セルフアンローディング船は、船内設備で貨物を荷揚げできるため、港湾側の荷役設備への依存を抑えやすい。石灰石など建材原料の大量輸送では、輸送効率と荷役効率の両立が重要で、今回の新造船は脱炭素対応と供給網強化を組み合わせた取り組みとなる。
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