荷主三菱総合研究所(MRI)は18日、総務省の「自動運転の社会実装を支える通信インフラ実現のためのV2X通信システムに係る技術的検討」事業を受託したと発表した。エム・アール・アイ リサーチアソシエイツ、OKI、KDDI、スマートモビリティインフラ技術研究組合、ティアフォー、T2、NECと連携し、一般道と高速道路でV2X通信の技術実証を進める。
政府は2026年1月に閣議決定した第3次交通政策基本計画で、レベル4自動運転のバス、タクシー、トラックなどを2030年度に1万台へ拡大する目標を掲げている。自動運転車両の実装には、車両単体の認識・制御だけでなく、道路、信号、他車両、ネットワークと情報をやり取りするV2X通信の整備が課題となる。
今回の事業では、700MHz帯V2X、5.9GHz帯V2X、4G/5Gの3方式について、用途や場所ごとの役割分担、通信要件、導入シナリオを整理する。専用通信は交差点や合流部など、即時性が求められる安全支援に向く一方、4G/5Gは遠隔監視など広域での運用に適する。実証では、一般道でレベル4相当の自動運転バスを使い、衝突回避支援や遠隔支援への有効性を確認する。高速道路では、自動運転車両の複数台同時遠隔監視に必要な通信環境を検証する。
物流分野では、T2が自動運転トラックの高速道路実走行を通じ、遠隔監視の成立に必要な電波環境を測定し、実用可能なエリアや条件を評価する。KDDIは4G/5Gによる遠隔監視や映像伝送の品質評価を担い、ティアフォーは一般道で複数台の自動運転車両の同時遠隔監視・遠隔支援を検証する。NECは5.9GHz帯V2Xを用いた自動運転バスの安全支援や、既存無線システムとの周波数共用条件の検討を担う。
自動運転トラックの幹線輸送を実用化するには、車両技術だけでなく、遠隔監視、路車協調、通信の安定性、周波数利用のルールを一体で整える必要がある。今回の実証成果は、V2X通信の技術的条件の策定や、27年度以降の実証計画、普及促進策の検討に活用される見通しだ。
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