ロジスティクス物流ロボットを手がけるギークプラス(中国)は17日、上海で開かれた世界人工知能大会「WAIC 2026」で、ロボットが複雑な物理作業を自律的に判断・実行するためのAI(人工知能)基盤「Gravity」と、その中核モデル「Gravity 4D」を発表した。倉庫内のピッキング作業などから蓄積する実運用データを学習に活用し、物流現場でのロボットの認識、判断、動作精度を高める。
Gravityは、人の指示や作業内容を理解して工程を分解する「認知」と、物体の位置や動きを予測して動作を生成する「行動」の2系統で構成する。Gravity 4Dでは、画像だけでなく、物体の3次元位置や移動方向を組み合わせて学習し、ロボットが接触や移動を伴う作業を実行する前に、結果やリスクを予測できるようにする。
公開ベンチマーク「LIBERO-Plus」を使った評価では、4D表現の導入により、ゼロショット条件での作業成功率が73.73%から78.62%に上昇し、最も高いモデルでは79.25%となった。カメラ位置の変化やセンサーのノイズ、照明条件の違いがある環境で改善幅が大きかったとしている。
同社は倉庫ピッキングをAIの訓練基盤と位置づける。世界40か国以上、1700件超の導入案件を通じて、さまざまな形状、重量、材質の商品を扱う作業データを収集し、モデル改善へ反映する。1施設で5000台超のロボットを連携させた運用実績も活用し、複数ロボットによる協調制御の高度化を進める。
併せて、AI開発企業や大学、荷主、ロボットメーカーなどが参加する協業基盤「GINO ECO」を立ち上げる。物流現場の実証環境やロボット機器、運用データを活用して外部パートナーとの共同開発を進め、倉庫向けの技術を製造、小売、医薬品物流などへ展開する考えだ。
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