国内国土交通省が8月3日午前7時30分時点でまとめた「令和8年熊本地震」の被害状況によると、九州自動車道と南九州自動車道では、道路や橋梁の損傷による計9区間の通行止めが続いている。九州新幹線の熊本駅-鹿児島中央駅間も運転を見合わせており、宅配便は2事業者で一部地域の集配を停止、5事業者で遅延が継続している。
高速道路では、九州道・松橋インターチェンジ(IC)-えびのIC間の6区間と、南九州道・八代ジャンクション(JCT)-田浦IC間の3区間が通行止めとなっている。
発災後に142キロにわたって実施した通行規制のうち、42キロを解除し、80キロで緊急車両の通行を確保した。九州道・宇城氷川スマートIC-宮原サービスエリア(SA)間では、普通車に加え、8月1日から給水車も通行できるようになった。
南九州道・日奈久IC-八代南IC間でも8月1日から緊急車両の通行を確保し、同道を経由して八代市へ向かうルートが確保された。九州道・宮原SA-坂本パーキングエリア(PA)間は、お盆前後をめどに緊急車両が通行できるようになる見通し。開通すれば、九州道を利用して福岡、宮崎の両方面から八代市へアクセスできるようになる。
一般道路では、熊本県八代市の国道219号・新萩原橋が橋梁損傷により通行止めとなっているが、緊急車両は通行できる。県道などの通行止めは熊本県8区間、宮崎県と鹿児島県各1区間の計10区間となり、7月31日午後5時時点の4県16区間から減少した。
被災地への主要アクセスとなる国道3号と国道57号は通行を確保している。国道3号では、地震後に発生した交通集中を緩和するため、7月31日から迂回路の案内を続けている。八代油槽所周辺の道路は復旧し、7月30日午後4時ごろからガソリンの供給が進められている。
鉄道では、九州新幹線・熊本駅-鹿児島中央駅間と、在来線の2事業者2路線で運転を見合わせている。
九州新幹線・熊本駅-新水俣駅間では、防音壁の落下や橋脚、橋桁、高架橋の損傷など、構造物の変状を200か所以上で確認した。レールのゆがみや継ぎ目部分の破断、部材の損傷など、軌道の変状も40か所に上る。
鹿児島線・宇土駅-八代駅間では、橋梁やホームの変状が9か所、レールのゆがみが150か所確認され、電柱などの電気設備にも多数の損傷が生じている。肥薩おれんじ鉄道線・八代駅-川内駅間でも、軌道変状や架線断線、ホームの破損などが多数発生している。
宅配便は、国交省の集計で2事業者が一部地域の集配を停止し、5事業者で一部地域の集配に遅延が生じている。ヤマト運輸は8月3日午前9時時点で、八代市の鏡町、東陽町、泉町、千丁町と宇城市小川町、八代郡氷川町を発着する荷物の荷受けを停止している。熊本県のその他の地域では大幅な遅延、九州の各県でも遅延が発生する可能性があるとしている。
旅客輸送では、福岡、熊本両県の発着便を中心に、高速バス7事業者18路線が運休している。熊本県内では路線バス1事業者13路線が運休し、車内で乗客が転倒する事故も1件発生した。けがの程度は軽傷としている。
熊本県などのタクシー23事業者では、事務所や車庫の一部損壊などが確認された。7月31日午後5時時点の20事業者から3事業者増え、このうち熊本県内の4事業者が停電などの影響で休業している。
被災地に派遣する給水車は165台となり、7月31日午後5時時点の130台から35台増えた。内訳は自衛隊83台、日本水道協会64台、国交省18台。宇城市に43台、八代市に38台、宇土市に13台、熊本市と御船町に各10台などを派遣している。
断水は熊本県内の5自治体、4万5000戸まで減少し、7月31日午後5時時点の7万7000戸から3万2000戸減った。八代市では2万5269戸、宇城市では1万5575戸、氷川町では3231戸の断水が続いている。
国交省は避難所や医療機関に加え、福祉施設などへの給水を優先している。水資源機構が保有する可搬式浄水装置を設置し、3日に試運転を行う予定。被災地では6日まで最高気温35度以上の日が続く見込みで、物流や給水、復旧作業に当たる人員の熱中症対策も必要となっている。
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