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JPIC、物流データ「翻訳」を生成AIで実証へ

2026年9月14日 (月)

ロジスティクスフィジカルインターネットセンター(JPIC)は、企業ごとに異なる物流データのフォーマットを生成AI(人工知能)で変換する手法について、実証に乗り出す。国土交通省の支援事業を活用するもので、まずは生成AIによるデータ項目のマッピング精度を検証し、実用化に必要な品質を確保できるかを確認する。

奥住智洋氏

JPIC事務局長の奥住智洋氏が、LOGISTICS TODAYの取材で明らかにした。

物流分野では、企業間のデータ連携を進めるため、共通のデータ項目やフォーマットを定める標準化が進められている。一方、実際の企業活動では荷主や物流事業者、システムベンダーごとに独自のデータ形式や名称が定着しており、標準フォーマットがあっても、既存データをそれに合わせて変換する作業が必要になる。例えば、同じ意味の情報でも、企業によって「納品先」「届け先」「荷受先」など項目名が異なるため、標準フォーマットとの対応付けに手間がかかる。

こうした「変換の壁」を、進化著しい生成AIで乗り越えられないかというのが、今回の取り組みだ。

奥住氏によると、各社で名称や定義が異なるデータ項目を生成AIに読み込ませ、標準フォーマット上のどの項目に該当するのかを自動的に判定する「マッピング」を想定している。ただし、現時点では実用化を前提とした完成済みの仕組みではなく、まずは実証を通じてAIによる判定精度や品質を検証する段階にある。

奥住氏は、生成AIを活用することで変換作業を省力化できる可能性を示しつつ、「目論んでいる段階なので、まず実証実験をやって品質を担保するところから」と説明する。

狙いは、各社に既存システムやデータ形式の全面的な変更を求めるのではなく、現在使っているデータと標準フォーマットの間を効率よくつなぐことにある。一定の品質が確認できれば、企業間のデータ連携に伴う負担を軽減し、物流データ標準化の実装を後押しできる可能性がある。

今回の取り組みは、JPICが目指すフィジカルインターネット実現に向けた基盤整備の一つでもある。企業や業界をまたいで物流資源を共有・連携していくためには、その前提として異なる企業間でデータを円滑にやり取りできる環境が欠かせない。

まずは生成AIがその「翻訳役」を担えるのかを実証し、品質を見極める。その成果が、物流データ連携を実装段階へ進める一歩となるかが注目される。

なお、奥住氏とのインタビューは、本誌連載「The CLO-サプライチェーンの変革者たち-Side Story」の中で後日公開予定である。

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LOGISTICS TODAY編集局
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