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首都圏物流施設、空室率7.7%で6四半期連続改善

2026年10月29日 (木)

調査・データシービーアールイー(CBRE)は28日、2026年第3四半期の物流施設市場動向をまとめた「ジャパンロジスティクスマーケットビュー」を発表した。首都圏の大型マルチテナント型物流施設(LMT)の空室率は7.7%となり、前期から0.1ポイント低下した。低下は6四半期連続。実質賃料は坪当たり4660円と前期比1.3%上昇し、08年の調査開始以来の最高値を更新した。

首都圏では今期、7棟・20万1000坪が新規供給され、竣工時の稼働率は5割を超えた。新規需要は19万6000坪と過去3番目の高水準だった。需要の中心はEC(電子商取引)で、エンターテインメント関連など従来の物流施設市場では目立たなかった業種からも引き合いが出た。神奈川県では大型成約が複数あり、四半期ベースで過去最大となる8万2000坪の新規需要を記録した。CBREは、27年まで新規供給が縮小する一方、プレリーシングが進んでいることから、空室率は今後も低下基調を維持するとみている。

▲全国の新規供給(クリックで拡大、出所:シービーアールイー)

エリア別では東京ベイエリアの空室率が2.4%と前期から0.8ポイント低下し、実質賃料は4.1%上昇の8840円となった。外環道エリアは葛飾区と埼玉県三郷市で計7万7000坪が供給されたことから空室率が5.0%へ上昇したものの、いずれも6割超の稼働率で竣工した。国道16号エリアは神奈川県内陸部を中心にEC、食品、製造業で成約が進み、空室率は6.9%まで低下した。圏央道エリアも12.3%と0.2ポイント改善した。

近畿圏の空室率は2.7%と前期比0.3ポイント上昇した。新規供給2棟・3万8000坪の竣工時稼働率は5割程度だった一方、長期間空室を抱えていた既存物件が満床になるなど、需給は引き締まっている。実質賃料は4440円と1.1%上昇し、大阪から京都にかけてのエリアに加え、滋賀県や奈良県など郊外でも賃料水準の底上げがみられた。

中部圏は新規供給がなく、既存物件で空室消化が進んだことで、空室率は1.0ポイント低下の14.9%となった。15%を下回るのは25年第1四半期以来。製造業や日用品・雑貨を扱う企業を中心に、拠点統合や物流効率化を目的とした大型ニーズがみられる。ただ、27年第1四半期には4棟、11万坪超の大量供給を控えており、今後のリーシング進展が焦点となる。実質賃料は3740円で横ばいだった。

福岡圏は空室率が11.9%と0.5ポイント上昇した。新規供給2棟のうち1棟は満床で竣工したものの、もう1棟が空室を残した。今後1年間で10万坪程度の新規供給が予定されており、CBREは空室率が当面上昇傾向で推移するとみる。実質賃料は3570円で横ばいだった。

地方中核都市では需給改善が賃料に波及し始めている。札幌圏では既存空室への引き合いが増え、仙台圏では製造業や卸売業の成約で空室消化が進んだ。岡山圏は空室がない状態が続き、広島圏でも部分解約で生じた空室の一部が間を置かず成約した。賃料は仙台、岡山、広島で上昇し、札幌は横ばいだった。

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