国際米運輸省は28日、テキサス州マタゴルダ沖で計画されているST LNG(米国)が事業主体となる深水LNG港について、海事局(MARAD)が事業許可申請を承認したと発表した。総事業費は82億ドルで、沖合に液化天然ガス(LNG)の輸出拠点を整備する。2027年の着工、29年の稼働開始を予定する。
計画地はマタゴルダ沖16.7キロに位置する。完成時には20基のプラットフォーム、4基のLNG浮体式貯蔵設備、4基の係留設備、12.4キロのパイプラインを整備する。液化設備は年間210万トン規模を4系列備え、米国のLNG輸出能力を7-9%押し上げるとしている。原料ガスは既存のパイプラインを通じ、Tres Palaciosの天然ガス貯蔵・取引拠点やWilliams Markhamガス処理施設から供給する計画。
沖合に港湾機能を設けることで、陸上港湾周辺に集中する船舶交通の一部を分散し、船舶衝突などのリスク低減も見込む。建設段階で2000人、稼働後は最大855人の雇用創出を想定する。
MARADによると、今回の最終環境影響評価書の取りまとめには410日を要した。従来の平均と比べて審査期間を3.7年短縮し、20年以上で最速の深水港ライセンス審査になったとしている。行政手続きの重複削減や関係機関間の調整改善などで、審査時間を70%短縮したという。
あわせて米運輸省は、パイプライン・危険物安全局(PHMSA)がLNG施設の安全基準改定案を公表したことも明らかにした。新基準ではNFPA 59Aの2026年版を取り込み、二重管システムや単壁ASME容器、膜式貯蔵タンクなど新技術の採用を認める方向。制度改定によってLNG関連インフラの整備を促し、年間1億ドルのコスト削減につながると試算している。
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