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スペースデータ、港湾停止時の復旧判断をAI支援

2026年10月30日 (金)

サービス・商品スペースデータ(東京都港区)は30日、強風や濃霧、システム障害などで港湾物流が停止した際の影響を再現し、復旧に向けた運用判断を支援する港湾向け基盤「PORT OPERATIONS」を開発したと発表した。船舶、岸壁、荷役設備、ゲート、トレーラーなどの動きを空間上に再現し、停止後の混雑や遅延をシミュレーションする。

同基盤は、同社のシミュレーション技術「SpaceBrain」を活用して構築した。国内の大規模コンテナターミナルを想定し、現場情報を一元表示する統合運行モニター、過去の悪天候や障害を再現して対策効果を比較する機能、クレーン故障や停電などを発生させて影響を試算する機能を備える。

▲統合運行モニター(出所:スペースデータ)

統合運行モニターでは、船ごとの着岸岸壁や荷役の進捗、出港見込み、遅延状況に加え、ゲート前のトレーラー滞留や沖待ち船、気象センサー、冷凍コンテナ温度、危険物情報などを同一画面上で確認できる。ターミナル運営者や荷役、ゲート担当者が部門横断で状況を共有する用途を想定する。

シミュレーションでは、強風時に荷役を前倒しし、隣接ターミナル間で岸壁を融通した場合、沖待ちの延べ時間が45.3隻・時から23.9隻・時に減少し、出港の平均遅延も5.1時間から3.2時間に短縮したという。システム障害時には、手作業での受付や搬入予約の振り替えにより、ゲート前で待機するトレーラーの最大台数が1200台から621台に減少した。一方、濃霧時は、霧が晴れた後の航路混雑が制約となり、岸壁側の対策だけでは効果が限定的だったとしている。

このほか、クレーン故障、停電、ゲートシステム障害、本船遅延、航路閉鎖、危険物漏えい、侵入検知の7種類の事象を任意の岸壁や時刻で発生させ、出港遅延やゲート待ちへの影響を比較できる。

スペースデータは、先行して開発した空港向け運用基盤と共通の技術基盤を採用しており、今後は港湾運営システムや気象データとの接続、実運用データを用いた検証を進める。港湾運営者や物流事業者と連携し、停止時の初動や復旧手順の事前検討に活用できるかを検証する。

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