拠点・施設港湾・物流大手のDPワールド(UAE)は3日、ドミニカ共和国のカウセド経済特区で建設を進める新物流倉庫「Warehouse 8」の第1期工事が完了したと発表した。段階的に整備を進め、全面完成時には5万7000平方メートルの保管・配送スペースを確保する。カリブ海地域や南北米市場向けの広域配送に加え、生産拠点を消費地に近づけるニアショアリングの需要取り込みを図る。
新倉庫はカウセド港に隣接する経済特区内に立地し、物流事業者や製造業、流通事業者などの利用を想定する。完成後は貨物の保管、在庫管理、配送、流通加工などに対応し、入居企業の事業規模に応じて柔軟に運用できる施設とする。利用企業の入居や事業拡大に伴い、300~500人の雇用創出を見込む。
カウセド経済特区は港湾と同じ税関管理区域内にあり、港と倉庫間で貨物を移動しやすい構造となっている。通関当局が24時間対応する体制も整っており、港湾荷役から保管、在庫管理、配送までを一体的に運用できる点を強みとする。DPワールドは倉庫能力の拡充により、地域内の流通拠点や国際サプライチェーンの構築を支援する。
同社はカウセド港と隣接する自由貿易地域の拡張計画も進めている。道路や公共インフラ、商業施設、倉庫などを整備し、港湾の年間コンテナ取扱能力を現行の250万TEUから310万TEUに引き上げる計画だ。新たに225ヘクタールの土地を開発用地として利用可能にする。
DPワールドの試算では、港湾と経済特区の一体的な拡張によって39億ドルの海外直接投資と40億ドルの新たな製造業生産額が見込まれる。北米市場に近い立地を生かし、製造・物流拠点の分散や地域内調達を進める企業の誘致につなげる。
同社は2003年以降、カウセド港の開発・近代化に7億ドル以上を投資してきた。今回の倉庫整備を通じ、港湾機能と物流施設を組み合わせたカリブ海地域の物流拠点としての機能を拡充する。
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