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郵船ロジとDNP、陸・海・空対応の多機能断熱ボックス

2017年6月16日 (金)

ロジスティクス郵船ロジスティクスと大日本印刷(DNP)は16日、共同開発した多機能断熱ボックス用いた定温輸送サービスを提供すると発表した。

この多機能断熱ボックスは、特殊技術を用いた真空断熱パネルを使用することによって、電源を用いることなく、優れた断熱性や気密性を確保しているため、さまざまな輸送用途にも適した設計となっている。内部温度を測定する温度計を標準装備しているため温度管理も可能で、特に定温輸送に適している。

ボックス内に保冷材を入れることで、商品や輸送時間に適した冷蔵定温輸送も可能になる。輸送環境温度や輸送時間で商品が入るボックス内の温度変化のシミュレーションが可能で、保冷材の使用量を最適化する。

これまで陸上輸送では、冷蔵で輸送する貨物量が少ない場合でも冷蔵トラックを1台チャーターする必要があった。こういった場合でも、多機能断熱ボックスを使用すれば保冷状態を保てるため、常温貨物を運ぶ一般トラックに混載して輸送することが可能となる。

冷蔵トラックの保有台数が少ない東南アジア地域などで、国境をまたがって貨物輸送を行なうクロスボーダー輸送への活用も検討する。

海上輸送でドライコンテナに積載する際、コンテナ内は高温度の環境下で輸送されることがあるが、これまでこういった高温状態を避けるには、内部を一定温度に保つ機器が備わったリーファーコンテナなどが利用されていた。多機能断熱ボックスでは、設定温度の範囲を保った上でドライコンテナに積載して輸送することができる。

また、航空輸送で温度管理を行う場合には梱包毎に保冷用資材を同梱して「KeepCool」扱いとして輸送していたが、この商品では一般貨物同様の輸送が可能となり、納入後はボックスを回収してリターナブル使用することで、保冷用資材の削減も可能となる。