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豊田市で客貨混載スタート

ヤマト、コミュニティバスで宅配便輸送

2018年1月26日 (金)

話題ヤマト運輸は26日、愛知県豊田市、豊栄交通(同市)と連携し、コミュニティバス「とよたおいでんバス」で「客貨混載」を開始した。宮町駐車場で出発式を行った。

過疎化や高齢化が進む中山間地域でバス路線網の維持と物流の効率化による地域住民の生活サービス向上を目指す。今後は見守り支援や買い物支援も検討する。

客貨混載を開始するのは、豊田市の足助(あすけ)地区と稲武(いなぶ)地区を結ぶ路線で、コミュニティバスによる宅急便の輸送は初めて。今回の取り組みにより、ヤマト運輸が手がける客貨混載は8都道府県に拡大する。

同社は昨年7月1日以降、中部運輸局が開始した「みんなの交通応援プロジェクトEx」に参加し、その支援認定第1号として同年8月9日から豊田市が運営し、豊栄交通が運行するコミュニティバス「とよたおいでんバス稲武・足柄線」で客貨混載の実証実験を行っていた。

バスの座席の一部を荷台スペースに改造した路線バス1台を導入し、足助地区から稲武地区まで宅急便を輸送する。バスには客貨混載専用のバスと分かるようにオリジナルデザインをあしらっている。

住民にとっては交通手段を維持することにつながり、生活基盤を保つメリットがある。また、ヤマト運輸のセールスドライバーが現地に滞在できる時間が増えるため、さまざまな要望に対応しやすくなる効果も見込む。

豊栄交通は新たな収入源を得ることとなり、バス路線網を維持するメリットが見込める。ヤマト運輸は往復90分の走行時間を削減し、セールスドライバーの集配効率が高まる。これによって休憩時間が取りやすくなるなど、労働環境の改善を見込むほか、燃料費やCO2排出量の削減にもつながるとみている。

▲輸送フロー(出所:ヤマト運輸)