国内国土交通省が30日午前6時30分時点でまとめた「令和8年熊本地震」の被害状況によると、地震発生から2日が経過した現在も、九州自動車道など3路線17区間で通行止めが続いている。鉄道では被害の全容が明らかになりつつあり、九州新幹線の熊本駅以南については運転再開時期が示されていない。
高速道路では、九州道の益城熊本空港インターチェンジ(IC)―えびのIC間の10区間、南九州道の八代ジャンクション(JCT)―水俣IC間の6区間、九州中央道の嘉島JCT―小池高山IC間の1区間が、道路損壊や橋梁損傷などで通行止めとなっている。
前日時点では南九州道の通行止めは八代JCT―日奈久IC間だったが、水俣ICまで対象が拡大した。一方、九州道の益城熊本空港IC―松橋IC間と坂本パーキングエリア(PA)の工事用出入口―えびのIC間、九州中央道の嘉島JCT―小池高山IC間では、緊急車両の通行が可能となった。
国交省は被災地への主要アクセスとなる国道3号と国道57号の通行を確保している。高速道路の通行止めに伴う渋滞を抑えるため、東九州道への広域迂回を呼びかけるとともに、被災地域の物流を支える特殊車両通行許可の手続きを29日から迅速化した。前日に山都町目丸地区で確認されていた孤立集落について、30日午前5時時点では「なし」としている。
鉄道では、九州新幹線の筑後船小屋駅―熊本駅間で架線断線1か所と線路変状7か所を確認し、30日中の運転再開を目指して復旧作業を進めている。熊本駅―鹿児島中央駅間では、防音壁の落下・損傷などが200か所以上に上り、レール破断2か所、橋桁のずれ1か所も確認された。
鹿児島線は荒尾駅―熊本駅間で電柱や電柱基礎の損傷が判明し、同区間は30日中の再開を目指す。熊本駅―八代駅間では、架線断線、線路変状、ホーム破損のほか、電柱の損傷やパンタグラフを破損した車両2編成が確認されている。豊肥線の熊本駅―宮地駅間でもホーム3か所が損傷した。
貨物鉄道にも影響が続いている。JR貨物は29日午後1時30分時点で、鹿児島線の鳥栖貨物ターミナル駅-八代駅間、川内駅-鹿児島貨物ターミナル駅間と、肥薩おれんじ鉄道線の八代駅-川内駅間を通過する貨物列車の運転を取りやめている。運転再開には時間を要する見込みで、再開時期は立っていない。
港湾では、八代港の耐震強化岸壁で海上保安庁の巡視船を受け入れている。巡視船「かんばい」は八代港で自衛隊の給水車2台に計1.2トンを給水した。三角港では巡視船「さつま」が病院車両や住民45世帯などに計1トンを供給した。
熊本港では、損傷したフェリー渡橋の影響で徒歩客の利用はできないものの、30日午前7時30分の熊本発始発便から車両に限って運航を再開する予定としている。熊本県―長崎県間では、1事業者1航路の運休が続いている。
航空は熊本空港、天草飛行場ともに通常運用に戻り、30日の欠航予定はない。高速バスは福岡、熊本両県の発着便を中心に9事業者26路線が運休し、前日の27路線から1路線減少した。宅配便は引き続き5事業者で一部地域の集配停止や遅延が発生している。
熊本県内では10自治体で計7万700戸が断水しており、物資供給や事業活動への影響も続く。国交省などは給水車46台の派遣を予定するほか、飲料水や投光器などの支援物資を熊本県へ輸送している。
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