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三菱重工、中国で天然ガスの分散型電源事業を共同推進

2012年7月10日 (火)

荷主三菱重工業は10日、中国華電集団公司華電電力科学研究院(華電電科院)と中国で天然ガスを利用した分散型電源事業を共同で推進することに合意し、覚書(MOU)を締結したと発表した。

 

高効率で環境負荷を抑えたガスエンジンコージェネレーション(コージェネ=熱電併給)システムを普及させる狙い。三菱重工が技術開発、華電電科院が事業モデルの実証とその具体化を担う。

 

MOUには、三菱重工の中国現地法人、菱重発動機系統(深セン)有限公司(菱重発動機)も加わっており、進展状況に応じて1年ごとに協業を見直す方針。

 

同社と菱重発動機は、先進的なガスエンジンコージェネシステムによる分散型電源システムを提供するとともに、同システムの運用・保守に関する技術コンサルティングに取り組む。

 

華電電科院は、ガスエンジンコージェネシステムによる分散型電源システムの実証モデル設備を具体化するとともに、中国での分散型電源事業の系統連携方式や優遇政策などを研究・検討する。

 

具体的には、中国で適切なプロジェクトを選び、分散型電源システムに関する事業化調査に着手。分散型電源事業の事業化、投資を手掛ける華電新能源発展有限公司(華電新能源)と、技術・研究を担当する華電電科院とともに、北京、杭州などの地域を対象に、スマートコミュニティづくりの実証も目指す。

 

三菱重工は、独自技術で製品化したコンテナ型のガスエンジンコージェネシステム「メガニンジャ」などで、華電新能源と華電電科院をサポートする。メガニンジャは現地到着後24時間以内に発電開始が可能で、コージェネシステム対応も容易。

 

中国では、2011年からの第12次5か年計画期間に、天然ガスを利用した分散型電源システム関連プロジェクトを1000か所で具体化する方針で、国家発展改革委員会は20年までに5000万kWの天然ガスによる分散型電源システム導入計画を発表。高効率なガスエンジンコージェネシステムに対する大きな需要が見込まれる。