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名鉄運輸、貨物量確保も燃料費増加で減益決算に

2022年5月10日 (火)

財務・人事名鉄運輸が10日発表した2022年3月期連結決算は、売上高が前期比2.7%増の1151億1000万円、営業利益が13.2%減の31億4400万円、経常利益が15.5%減の31億7900万円、親会社株主に帰属する当期純利益が26.8%減の19億5000万円だった。

燃料費の増加が利益を圧迫。株式売却益を計上した前期の反動もあり、減益決算となった。

新型コロナウイルス感染症の影響により訪問営業に一部制約を受けたものの、簡易送り状発行システム導入への切替交渉や営業支援システムの改良による業務効率化など、新規顧客の開拓や既存顧客に対する積極的な営業活動をすることで貨物取扱量の確保に努めた。

輸送ネットワーク強化の一環として、21年4月には千葉県野田市の「野田支店」のホームを延長したほか、同年8月には埼玉県春日部市に「春日部流通センター」を開業。業務の効率化や働きやすい職場環境づくりと、顧客の利便性向上を推進した。同年9月には小牧支店の移転先にあたる物流拠点「名鉄トラックターミナル中部」(愛知県江南市)の建設が23年春のオープンに向けて始まるなど、将来の収益基盤の構築にも注力した。

業務面では、輸送量に見合った適正戦力を意識した減便施策や継続雇用社員による幹線運行の自社化を推進。運送委託費の削減などコストコントロールに努めた。全国各地においてNXグループの日本通運と幹線・集配業務の協業を推進。経営資源の有効活用や業務の効率化を進め連携を強化した。さらに、グループ全社を挙げて運転事故や商品事故、労災事故撲滅による品質向上への活動を継続的に展開した。

2023年3月期の連結業績は、売上高1180億円、営業利益39億円、経常利益39億円、親会社株主に帰属する当期純利益23億円の増収増益を予想している。