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「睡眠時無呼吸」検査を運転手全員に、全ト協が冊子

2022年6月8日 (水)

ロジスティクス全日本トラック協会(全ト協)は8日、会員企業向けに、ドライバーへの睡眠時無呼吸症候群(SAS)検査を受診させるよう促すリーフレットの2022年版を作成した。

睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に頻繁に呼吸が止まったり、止まりかけたりする状態(睡眠呼吸障害)が繰り返されるために、質の良い睡眠が取れず、日中に強い眠気や疲労などの自覚症状を伴う病気のこと。患者は居眠り運転を起こす危険性があるうえ、治療をせずに放置すると命にかかわる合併症(高血圧、狭心症、心筋梗塞、脳梗塞等)を引き起こすおそれもある。これらの疾病は、運転中の突然死を招き、健康起因事故の主原因にもなっている。

全ト協は、ドライバー全員にSASスクリーニング検査を受診させ、早期発見と治療を行い、健康起因事故をなくすよう、会員企業に呼びかけている。検査は3年に一度を目安とし、雇い入れ時や職種変更、体重が急増したような場合にも勧めている。

国土交通省の自動車事故報告書等の取扱要領がことし4月1日に一部改正され、SASが原因と疑われる事故が発生した場合、報告書の「推定原因」に疑われる疾病名を明記し報告することが求められている。全ト協や各都道府県トラック協会でもSASスクリーニング検査の助成事業を行っており、利用を呼びかけている。