神鋼鋼線工業、グループのロープ販売部門を集約

産業・一般神鋼鋼線工業は26日、同社のロープ事業と子会社・テザックワイヤロープ（TWR、大阪府貝塚市）の営業部門を来年4月1日をメドに統合すると発表した。

神鋼鋼線工業は2008年8月にTWRを子会社化し、ロープ事業の製造、資材調達、物流効率化などの分野で連携を進めてきた。

しかし、円高による海外競合メーカーとの競争激化や、国内市場の需要減退と中国・アジアを中心とした成長が見込まれることから、グループ全体でロープ事業の効率的な販売体制を構築し、経営資源の最適配分や販売戦略の一体化に取り組むため、販売部門の統合が必要との判断に至った。

再編により、国内市場では営業拠点、販売要員の集約による効率化を図るとともに、最適な生産配分によるリードタイム短縮、在庫の最適化によるデリバリー力の向上などに注力し、事業競争力を強化する。

海外市場に向けては、グローバル戦略の一本化、人材の配置により販売力を強化し、中国、アジア地域を中心として、エレベーター、建設機械、クレーンなどの分野で高付加価値製品の需要を取り込んでいく。

両社は今後、共同で統合委員会を設置し、統合に向けた具体的な内容を検討する。