話題2025年7月の竣工予定を前に、「すでに6割近い区画での成約、8割程度の区画で申し込みがある状況」と、担当者である日本GLP営業開発部シニアマネージャー・東尚希氏の想像を超える早さでのリーシングが進んでいるのが「GLP ALFALINK茨木3」である。

▲「GLP ALFALINK茨木」全体完成イメージ
同社の大型プロジェクト、ALFALINK(アルファリンク)シリーズの第3弾にして、関西では初の物件となるGLP ALFALINK茨木は、巨大施設3棟から成る物流施設開発プロジェクトであり、全3棟で総延床面積32万平方メートルの大規模多機能型物流施設を形成する。先行する「茨木1」「茨木2」は、ことし7月に満床での竣工を迎えており、茨木3を加えて完成する巨大プロジェクトは順風満帆での稼働を予想させる。
東氏は、「やはり、立地に関する大きな優位性への関心が高く、順調な成約状況に結びついている」と語る。
関西の高速道路の中心である吹田ジャンクション(JCT)から6.2キロに位置し、関西の物流要衝・北摂地域から東西南北を結ぶ名神高速道路や近畿自動車道などの複数のインターチェンジを起点とした物流構築が可能である。関西エリアの物流におけるプライム立地から、2時間の運転で到達可能なエリアは、大阪府を中心に関西、中部エリアや北陸、中国・四国地方まで11府県を網羅し、配送可能な人口は2800万人を見込む。
また、施設から5キロ圏内の労働人口は40万人を超え、日用雑貨、食品、建材などの地域の産業を支えているとともに、物流施設での新たな雇用の確保にも有利なエリアとなっている。「9月に開催した内覧会では、3日間で90社以上、そのほか個別での対応も含めて110社以上が来場」(東氏)したのだと言う。
関西でも具現化する「Open Hub」のコンセプト
プライム立地という最大のセールスポイントとともに、関西初となるALFALINKのブランドコンセプトも、注目を集める大きな要因の1つとなったのは間違いない。
すでに稼働している関東の2つのALFALINK(相模原市中央区・千葉県流山市)では、「Open Hub」(オープン・ハブ)というブランドコンセプトを全面に打ち出し、これまでの閉鎖的な物流施設像を打ち破るプロジェクトとして評価されている。入居企業間の交流や連携、地域との共生に積極的に取り組んでおり、 地域に開かれた物流施設として社会インフラの一翼を担うことを目標に掲げる。

▲日本GLP営業開発部シニアマネージャーの東尚希氏
こうしたALFALINKブランドとしての取り組みやノウハウを、開発段階から投入したのが茨木でのプロジェクトである。施設敷地内の共有スペースは、関係者だけではなく、地域の人々が利用できる公園とシームレスにつながる設計となっており、敷地内には3棟とは別の共用棟も用意されている。共用棟のALCOカフェテリア、ALCOオフィス(貸し会議室)、多目的スペースであるALCOスペース、バスケットボール、フットサルが楽しめるALCOコート、コンビニエンスストアなどが近隣の人々にも開放されている。茨木3の2階からは、共用棟のほか「茨木1・2」に続くブリッジが設けられ、施設内の人の往来を促すとともに、さまざまなアメニティ施設や公園などへのアクセスも容易となっている。
地域共生やテナント間連携など、協働・共創創出の場に
地元・茨木市との地域連携は、まさにオープン・ハブが結実したものと言えるだろう。市の土地区画整理事業「イコクルいばらき」の一部として計画され、全国でも珍しい大型商業施設と隣接した一体開発は、ただ関西の物流編成の中心となるだけではなく、地域の雇用創出や生活エリアにも直結した茨木市のランドマーク的存在となることも期待されている。

▲「GLP ALFALINK茨木」街びらきイベントの様子
8月25日に「街びらき」として開催された、施設を会場にした地元交流イベントには、800人超もの地域の人々が参加。縁日、交通安全教室、トラック乗車体験、警察コーナー、サッカー教室、倉庫見学会など、入居テナントや協力会社の協力で実現したさまざまなアトラクションを提供し、地域の人々のALFALINK茨木への理解、物流業界への知識を深めることにつながったという。
ALFALINK茨木は、茨木市、摂津市と「災害時における緊急一時避難場所としての使用に関する協定」を締結した、地域の防災拠点でもある。「巨大河川と共存するエリアだけに、万が一の水害時の対策などBCP対応においても、入居企業の物流を守るとともに、地域住民の避難場所となることも想定している」(東氏)と言う。さらに、茨木3は免震構造による地震に対する安全性を重視した構造を採用しており、「物流を止めない」機能を重視する上でも、新たな物流拠点再編における重要なポイントとなるのではないだろうか。
また、地域共生に加えて、施設内の事業者の連携による協働・競争の活性化もALFALINKのコンセプトの基軸。茨木1には佐川急便がトラックターミナルを開設しており、入居企業の迅速な出荷対応やイレギュラーな出荷業務に対応できるのも、ALFALINKならではの強みだ。共用棟には人材派遣事業者の事務所が開設されており、入居企業の労働力確保においても心強い体制を整えているなど、ALFALINKの協働コンセプトを体現し、新たなビジネス創出へ向けたコミュニケーションも促される。

▲「GLP ALFALINK茨木3」完成イメージ
ALFALINKでは、付加価値ある区画提供で、汎用性だけではない施設需要への回答も用意する。茨木3の1階には、茨木1同様、冷凍冷蔵に対応する区画を既設で用意しているが、すでに成約済み区画となっているなど、入居希望者の出足も早い。物流要衝で6階建てダブルランプウェイ構造を備え、780坪からの賃借可能であり、さまざまな規模の顧客ニーズに対応できること、ユーザーが抱える物流業務周りのさまざまな課題をワンストップで解決するソリューションプラットフォーム「GLPコンシェルジュ」が活用できることも成約が進んでいる要因となっている。延床面積12万平方メートルの大型施設からの物流を実現するには、まず何より現場に足を運んでみることも大切だ。
「現地で個別の内覧会を実施しているので、是非多くの企業にALFALINK茨木の開発のスケール感を現地で体感頂きたい。」(東氏)
GLP枚方IV開発で、関西拠点戦略に多様な選択肢を用意
GLP ALFALINK茨木は、最先端の多機能型物流施設として、オープン・ハブなどの先進的なコンセプトを具体化するプロジェクトであるが、GLPが関西エリアで展開するのは、それだけにとどまらない。「GLP枚方IVもまた、京阪神の中間地からの物流構築の拠点となる最新施設」と営業開発部マネージャーの米田直人氏は言う。

▲「GLP枚方IV」完成イメージ
施設が立地するのは、茨木市の東側に位置し、京都府に隣接する枚方市。大阪府と京都府という2つの巨大消費圏の中央からの物流オペレーション構築を実現でき、茨木同様、大阪内陸部の物流重要地に位置付けられる。
先進的なコンセプトが際立つALFALINKと比較して、枚方IVの魅力は入居企業の運用にしっかりと応える堅実な施設と言えるだろう。4階建て、延床面積3万4440平方メートルのボックス構造を採用し、25年11月末の竣工を予定している。
国道1号線沿いに立地する施設は、新名神高速道路や近畿自動車道、第2京阪道路など主要幹線へのアクセスに優れ、1時間圏内に近畿地方の人口の半分にアクセス可能と、関西エリアをカバーする物流拠点としての高いポテンシャルを備える。今後予定される新名神高速の開通区間延長にともない、神戸方面、中部・関東方面へのアクセスも良好になり、名神高速の渋滞緩和などへとつながるなど、将来的なインフラ機能の強化もおおいに期待できる。

▲日本GLP営業開発部マネージャーの米田直人氏
「さらに、京阪本線・光善寺駅から11分の徒歩通勤圏内にあることも大きな魅力。大阪・京都のベッドタウンで、雇用確保に適した物流施設となっている」(米田氏)と、働く人目線の立地の良さも抜群だ。
また、枚方IVは、トラックバースを全面駐車場化できることも特長の1つ。京阪の中間地点に営業所登録が可能な物流拠点を構えられることで、外部駐車場を借りるのと比較して、大幅なコスト削減や労務時間の短縮が可能となるなど、入居者にとっての実用性が高い施設運用に対応する。
米田氏は、「IVと命名されている通り、このエリアはもともとGLPが、関西物流の最適地として古くから施設提供に力を入れてきた思い入れの深い地域でもある。物流に最適な場所に堅実な施設を提供して、足もとの物流需要に応えることもまた、ALFALINKとはまた違う一貫したデベロッパーとしての使命」であると語る。
多様なコンセプトで、事業者それぞれの物流最適解へ、多くの選択肢を用意できることこそ、同社の強みの1つとも言えるのではないだろうか。
所在地:大阪府茨木市南目垣・野々宮区画整理事業地内
敷地面積:4万7000平方メートル
延床面積:12万平方メートル
構造:地上6階建て、免震構造
認証取得:LEED GOLD認証、ZEB Ready認証取得(予定)
「GLP ALFALINK茨木」ブランドサイト
https://www.glp.com/jp/alfalink/ibaraki/