サービス・商品ITコンサルティングのフューチャーアーキテクト(東京都品川区)は13日、同社が独自開発したスマートフォン上で使えるAI-OCR(光学文字認識)「Future EdgeAI」が鴻池運輸の製造受託業務用に採用されたと発表した。
Future EdgeAIは、オフライン環境でも携帯端末で動作するAI-OCR技術を核とした業務効率化システム。これまでも多くの物流現場への導入実績があり、製品ピッキングや棚卸、検品などさまざまな業務に活用されている。
鴻池運輸でも昨年4月、バーコードや2次元コードの表示がない製品のピッキング業務のためにFuture EdgeAIを導入したが、新たに、メーカーからの委託によって製造する住宅設備の製造数チェック作業にも活用することになった。
昨年12月に導入された同社の千葉東営業所では、メーカーからの委託を受け、数百種類におよぶ住宅設備の製造や保管、出荷業務を行っている。従来、完成した製品は縦置き、横置きと混在した状態でパレットに積み上げられ、担当者はパレットに貼られている製造指示書記載の型番・数量と、梱包された製品一つ一つに貼られているラベルを目視で照合していた。
こうした手間がかかる作業を効率化し、担当者の負担を軽減するため、同営業所ではFuture EdgeAIを搭載したスマホとPCを連携させて完成品の数をチェックする仕組みを導入した。実際の作業では、梱包した製品を載せたパレットを指定位置に配置し、上部にスマホを設置。担当者がパレット側面をスマホで撮影すると上面に設置したスマホも連動して撮影を行う。これによって、Future EdgeAIが自動で製造指示書と製品ラベルを読み取り、予定通りに製造が行われたかどうかのチェック結果がPCに表示される。目視での作業がなくなったことで、月間23時間相当の業務が削減された。
Future EdgeAIを製造領域で活用した初の事例だといい、フューチャーアーキテクトは「今後も製造や建築、流通・小売、卸売事業などさまざまな現場業務への適用拡大を目指す」としている。
■「より詳しい情報を知りたい」あるいは「続報を知りたい」場合、下の「もっと知りたい」ボタンを押してください。編集部にてボタンが押された数のみをカウントし、件数の多いものについてはさらに深掘り取材を実施したうえで、詳細記事の掲載を積極的に検討します。
※本記事の関連情報などをお持ちの場合、編集部直通の下記メールアドレスまでご一報いただければ幸いです。弊社では取材源の秘匿を徹底しています。LOGISTICS TODAY編集部
メール:support@logi-today.com