行政・団体公正取引委員会は15日、東芝産業機器システム(川崎市幸区)と東芝ホクト電子(北海道旭川市)に対し、下請法違反があったとして勧告を行ったと発表した。両社が下請け事業者に対し、金型などを長期間無償で保管させ、不当な経済上の利益を提供させていたと認定した。あわせて、親会社の東芝に対しても、再発防止に向けた申し入れを行った。
公取委によると、東芝産業機器システムは電動機や変圧器、受配電盤などの製造を下請け事業者47社に委託していたが、遅くとも2024年2月以降、発注を長期間行わないにもかかわらず、自社や顧客が所有する金型や治具など計1510個を無償で保管させていた。これにより、下請け事業者に保管コストを負担させ、利益を不当に害したと判断された。同社は一部金型を回収しており、保管費用の支払い手続きも進めているという。
一方、東芝ホクト電子はマグネトロンやサーマルプリントヘッド関連部品の製造を下請け事業者14社に委託。24年4月以降、発注がない状態で金型や検具など計483個を無償で保管させていた。期間中に390個は回収または廃棄し、1社に対しては209万円を支払ったが、ほかの下請け事業者への対応が不十分として勧告対象となった。
勧告では、両社に対し、無償保管に相当する費用の速やかな支払いを求めたほか、違反行為を取締役会で確認し、再発防止策として発注担当者向けの研修実施や社内体制の整備を指示した。実施状況については公取委への報告も求めている。
また、公取委は、東芝が策定した金型管理ガイドラインや契約書のひな形が違反の一因になったと指摘し、グループ全体での見直しを申し入れた。
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