サービス・商品エヌビディア(米国)は16日、米国サンノゼで開催中の開発者会議「GTC 2026」において、フィジカルAI(人工知能)を搭載した自律型フォークリフトがフランス・エピノワの物流倉庫で実稼働を開始したと発表した。
舞台となったのは、27か国でサプライチェーン・倉庫・返品物流を手がける世界最大の専業契約物流プロバイダー、GXOロジスティクス(同)の倉庫だ。そこには200台以上の有人フォークリフトが日々行き交っている。その現場に、エヌビディアのAIを搭載したフォークリフト1台が静かに加わった。天井と車体に取り付けたAIカメラがパレットを認識し、作業員や他の車両をリアルタイムで検知・回避しながら、指定の場所まで完全自律で運搬する。人間の介入はゼロだ。

(出所:エヌビディア)
この実現を支えたのはエヌビディアとアクセンチュア、シーメンス、KIONの4社連携だ。エヌビディアがAIコンピューティング基盤「Omniverse」とエッジAIモジュール「Jetson」を提供し、アクセンチュアがフィジカルAI搭載のデジタルツインアーキテクチャーを設計。マテハン大手のKIONが実際のフォークリフトと現場オペレーションを担う。まず空間スキャナーで倉庫全体を3次元計測してデジタルツインを構築し、そのバーチャル空間でAIに徹底的に学習させてから実機に移植するという、「仮想で鍛えて現実に放つ」手法が採用されている。
さらにエヌビディアはAI安全基盤「Halos」を活用した人間検知システムの安全認証もKIONと共同で進めており、将来的にはトレーラーへの貨物の積み込み・取り出し、いわゆるバンニング・デバンニング作業の完全自動化も視野に入れている。倉庫内の搬送にとどまらず、トラックとの接続部分まで自動化の領域が広がろうとしている。
KIONのCEOロブ・スミス氏は「顧客は深刻な労働力不足と効率化の必要性に直面している」と語り、エヌビディアのジェンスン・フアンCEOは「すべての産業企業はロボティクス企業になる」と宣言した。人手不足に悩む物流業界に、静かに革命が起きている。
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