荷主JX金属は16日、光通信分野向け結晶材料のインジウムリン(InP)基板の生産能力を増強するため、今後4年間で最大1200億円を投資する方針を決めたと発表した。AI(人工知能)の高度化に伴うデータセンター向け光通信インフラ需要の拡大に対応する。これまで公表した投資と合わせると、総投資額は1500億円規模となる。

▲InP基板(出所:JX金属)
InP基板は、電気信号と光信号を相互に変換する光トランシーバーに使われる。生成AIに加え、エージェント型AIやフィジカルAIの開発が進むなか、データ学習やリアルタイム推論に必要な通信量が増加し、高速・低遅延の通信基盤を備えたハイパースケールデータセンターの需要が拡大している。
同社はすでに段階的な増産投資を進めているが、顧客企業の設備増強に伴う増産要請が続いており、需要が従来想定を上回ると判断した。従来から生産する磯原工場(茨城県北茨城市)に加え、新たにひたちなか地区(ひたちなか市)でも生産体制を強化する。
これにより、既発表分を含めた生産能力を2025年度比で7倍から10倍に引き上げる。あわせて、安定供給体制の構築に向け、顧客に価格改定を要請する。同社はInP基板を、半導体用スパッタリングターゲットに並ぶ収益の柱に育てる考えだ。
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