産業・一般ウフル(東京都港区)は18日、AR(拡張現実)やVLM(Vision Language Model)、マルチモーダルRAGを活用した「AI製造オペレーション支援システム」をベトナムの楽器製造工場に導入したと発表した。熟練技能の継承や人材不足への対応を目的とし、人とロボットが協働するフィジカルAI(人工知能)時代に向けた現場基盤の構築を進める。
製造業では、熟練作業者の高齢化や人材不足に伴い、技能継承が大きな課題となっている。特に木材加工を伴う現場では素材ごとの個体差が大きく、加工や品質判断に経験や感覚が求められるため、ノウハウのデジタル化が重要視されている。
今回導入したシステムは、VRゴーグルなどの映像をAIが解析し、作業対象の状態や作業手順をリアルタイムで作業者の視界に表示する仕組みである。ネジの取り付け位置や組立手順を即座に確認できるため、作業品質の向上と教育効率化が期待される。
また、作業手順書や図面、品質基準、過去の判断事例などを横断的に検索するマルチモーダルRAGと、画像や映像から現場状況を理解するVLMを組み合わせることで、熟練技術者の知見を現場で活用できるようにした。既存設備を活用しながら導入できる点も特徴だ。
今後は楽器製造に加え、家具や建材の木材加工、品質検査、設備保守、組立工程などへの展開を進める。製造現場のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進と生産性向上を支える技術として活用拡大が期待される。
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