調査・データ矢野経済研究所(東京都中野区)は16日、2025年度の国内EC(電子商取引)プラットフォーム市場規模が、事業者売上高ベースで前年度比5.8%増の2397億5000万円になったと発表した。EC利用の定着や企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)投資に加え、既存サイトの刷新、オムニチャネル、越境EC、データ活用支援などの需要が市場を押し上げた。
新型コロナウイルス禍を契機とした新規ECサイトの構築需要は一巡し、市場は成熟段階に入りつつある。成長の中心は、中堅・大手企業によるシステムの入れ替えや機能高度化、BtoB取引向け案件へ移行しており、1社あたりの契約単価上昇が市場拡大を支えている。
生成AIを活用した商品情報の作成、顧客対応、販売データ分析も広がる。今後は、在庫や注文情報をAI(人工知能)に連携するAPIや、AIとECシステムを接続する標準規格「MCP」への対応力、AIエージェントが商品の検索や比較、購入までを支援・実行する「Agentic Commerce」への適応が競争要因になるとみる。
AIエージェント経由の国内BtoC取引額は、26年度の1500億円から30年度には3兆円へ拡大する見通し。ただ、30年度時点でもBtoC EC市場全体に占める割合は8.9%にとどまり、当面は日用品や消耗品を中心に既存ECを補完する購買経路となる見込みだ。
国内ECプラットフォーム市場は30年度に2940億円まで拡大し、26年度から30年度の年平均成長率は3.9%と予測する。
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