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霞ヶ関キャピタルと大正製薬が連携、冷凍物流インフラを活用し現場の負担軽減へ

「凍らせられない」を物流で解決、猛暑現場へ凍結配送

2026年8月4日 (火)

環境・CSR霞ヶ関キャピタルと大正製薬は3日、建設現場で働く作業員の熱中症対策を支援する「熱中症対策プロジェクト2026」の現場公開を、五洋建設が手がける東京都港区の建設現場で実施した。

気候変動による猛暑の深刻化や、2025年6月施行の改正労働安全衛生規則による「職場の熱中症対策義務化(罰則付き)」を受け、建設現場をはじめとする屋外環境での熱中症対策は喫緊の課題となっている。こうした状況に対し本プロジェクトでは、霞ヶ関キャピタルグループが展開する小口・短期対応の冷凍保管サービス「COLD X NETWORK」を活用。大正製薬の「リポビタンアイススラリー」や「リポビタンゼリー」計6000個を、東京都、宮城県、福島県、山形県の10拠点、2000人の作業員へ「凍った状態のまま」届ける取り組みを始動した。

従来の熱中症対策では、商品は常温で納品されるのが通例であり、納品後に現場側で冷却用の大型冷凍庫や氷を用意して冷やし込む手間と設備負担が大きな壁となっていた。また、一般的な冷凍倉庫は長期・大量保管が前提となるため、夏場の短期間・小規模な配送ニーズに対応しづらいという物流上の課題も存在した。

▲共同でプロジェクトを牽引する大正製薬の樋口氏(左)と霞ヶ関キャピタルの大浜氏(右)

今回の取り組みでは、まず大正製薬の商品を霞ヶ関キャピタルの倉庫に集約し、倉庫内で事前にしっかりと凍結・保管。そして現場から必要なタイミングで発注を受け、専用の保冷バッグに収められた状態で建設現場へと直送する仕組みを構築した。これにより、現場側は商品到着後すぐに作業員へ配布することが可能となり、従来の準備の手間や設備投資のリスクを大幅に解消している。

当日の現場には、厳格な温度管理のもとで配送された商品が届き、昼の休憩時間に合わせて集まった作業員たちへ手際よく手渡された。

▲作業員へ、しっかりと冷やされた熱中症対策商品が手渡された

配送箱から取り出された「リポビタンアイススラリー」は、手で触れてもはっきりと分かるほど良好な凍結状態を維持。手にした作業員からは「動いているとどうしても暑くなるので助かる」「こういう冷たいものがあると仕事への気合が変わってくる」といった声があがった。実際にその場で口にした作業員は「しっかり体も冷える。午後の作業に向けてやる気が出る」と語り、現場での熱中症対策としての実効性を実感していた。

▲届いたアイススラリーを口にし、体を内側から冷やす現場作業員

現場での取材に応じた各社の担当者からも、今回の物流を起点とした連携への手応えと今後の展開への期待が語られた。

霞ヶ関キャピタル インフライノベーション戦略本部 投資戦略ユニット 事業戦略部 Vice Presidentの大浜美菜氏は、「当社は冷凍・冷蔵の物流インフラを抱える一方で商品自体は持っていないため、自社単独では形にできなかった。柔軟な対応を快諾していただいた大正製薬様との連携により実現した」と経緯を説明。今後の広がりについて「建設現場にとどまらず、音楽フェスのような真夏の屋外イベントで働くスタッフ支援や、行政との連携、さらには災害被災地への支援活動など、熱中症対策という社会課題の解決に向けて『COLD X NETWORK』の活用の輪を広げていきたい」と意欲を示した。

大正製薬 マーケティング本部 ブランドマネジメント部 飲料グループの樋口裕貴氏は、「アイススラリーは熱中症対策として非常に要望が多い商品だが、現場側から『凍らせる設備がない』『冷凍配送の手段がない』という声が多く、採用を見送られるケースが長年の課題だった」と明かした。その上で、「今回の『COLD X NETWORK』との連携によって冷凍配送の課題が解消され、これまでアプローチできていなかった現場へ『最高の状態』で届けられる機会が劇的に広がった。現場で困っている方々の大きな助けになると確信している」と高い手応えを語った。

▲現場での熱中症対策の重要性を語る五洋建設の長江琴音氏

また、現場で対応にあたった五洋建設 東京建築支店 西新橋建築工事事務所の長江琴音氏は、「現場では大型モニターでWBGT値をリアルタイム表示するなど対策を進めているが、年々暑さが増すなかで現場環境の改善は喫緊の課題。届いてすぐに体を内側から冷やせるアイススラリーのような対策品は非常に有効で、作業員の健康維持と安全管理の面で大きな力になる」と評価した。

物流インフラの柔軟なシェアリングとメーカーの製品力が結実した今回の取り組み。単なる一企業の支援活動を超えて、物流が社会課題を現場起点で解決する新たなモデルケースとして、今後の更なる広がりが期待される。

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