行政・団体内航海運研究会は8月24日、フィリピン・イロイロ市のジョン・B・ラックソン・ファウンデーション・マリタイム大学(JBLFMU)を訪問し、教員や研究者、学生との学術交流を実施した。交流を契機に、同大学の学生3人を日本へ招待し、日本の内航海運の現場や海事産業について学んでもらう人材交流も進める。
JBLFMUは、フィリピンを代表する海事教育機関の一つ。船員教育に加え、海運、海事物流、港湾、海事技術など幅広い分野で教育・研究を展開している。
現地で開かれた学術交流会「Academic Exchange and Research Forum」では、日本の内航海運の経験と島国への示唆、フィジカルインターネットやAI(人工知能)、持続可能な海事物流、海事教育と日比共同研究をテーマに報告が行われた。
JBLFMU側からも、海運や港湾、海事物流、海事教育、デジタルトランスフォーメーション(DX)、サステナビリティ、AIなど、同大学で進める研究テーマが紹介された。今後の研究・教育分野での連携に向け、情報交換を行った。
交流会にはおよそ200人の学生が参加。日本側の発表に多くの質問が寄せられ、日本の海運や内航海運に対する学生の関心の高さも確認されたという。研究者同士の交流に加え、将来の海事人材となる学生と直接接点を持つ機会となった。
さらに、今回の訪問を具体的な人材交流につなげることで合意した。第一弾として、JBLFMUの学生3人を日本に招待する。内航船や関連施設を学ぶ予定で、研究会では今回の3人の招待を継続的な人材交流の第一歩とし、参加大学や内航船主を広げながら、学生、大学、内航海運事業者を結ぶ日比間の新たな海事交流ネットワークにつなげていく考えだ。
フィリピンは世界有数の船員供給国で、日本の外航海運とは長年にわたり深い関係を築いてきた。一方、国内の内航海運では船員不足や高齢化が課題となっている。今回の学生招待は、従来、外航海運を中心としてきた日比の海事人材交流を、内航海運にも広げる取り組みとして位置付けられる。
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