行政・団体経済産業省は2日、人口減少や人手不足が進む地域で物流や小売、公共交通などの生活基盤を維持するため、「エッセンシャルサービス効率化先進実証モデル集」を公表した。物流では共同輸配送や貨客混載、既存配送網の多用途化などを取り上げ、少ない人員や車両で地域の物資供給を維持するモデルを示した。
モデル集は、2026年6月に公布された改正産業競争力強化法で創設した「認定エッセンシャルサービス制度」の開始に向けて作成した。同制度では、卸小売、ガソリンスタンド、公共交通、物流などで供給維持に向けた効率化に取り組む事業者の計画を認定し、金融支援などを行う。
効率化の方向性として、設備導入や共同化による「合理化」、複数サービスを組み合わせる「多角化」、事業者間の連携や商圏拡大による「広域化」の3つを提示した。物流関連では、三重県伊賀市でLPガス配送網を活用する地域物流プラットフォーム、青森県下北半島での共同混載、北海道道北・オホーツクでの共同輸配送、岐阜県恵那市での貨客混載などを掲載した。
人口減少地域では物量の減少とドライバー不足が同時に進み、個別企業による配送網の維持が難しくなっている。今回の事例では、企業や業種ごとに分かれていた車両、拠点、配送情報などを地域単位で共有する取り組みが目立つ。物流を単独事業として維持するだけでなく、小売や交通など他の生活サービスと組み合わせて採算性を確保できるかが、地域物流維持の焦点となる。
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