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【年頭所感】東南アジア極の強化に注力[近鉄エクス]

2012年1月6日 (金)
年頭あいさつを行う石崎社長

年頭あいさつを行う石崎社長

話題近鉄エクスプレスは5日、年賀式を開催した。年賀式で石崎哲社長が行った年頭あいさつ(要旨)は次の通り。

 

■「東南アジア極の強化に注力」
次の5点を2012年の具体的な取組項目としたい。

 

1.利益率の向上
中期経営計画の策定時には営業利益率の目標は5%だったが、その後4.7%に修正した。物流業界は営業利益率が一般的に低いと思われがちだが、われわれとしては少しでもその数値を高める努力が必要。5%と言わず、7%、8%、できれば将来的には二桁まで高めたいと考えている。

 

営業利益率を高めるイコール原価率を下げることになるが、ありとあらゆる角度から現状を洗い直し、無駄を省き、業務の効率化を図るなど原価率の低減に注力し目標を実現したい。特に日本単体の利益率は海外極と比べて低く、その改善は重要課題の一つだ。

 

2.強いアジアを作る中で、特に東南アジアの強化
中期経営計画の大きな戦略として「強いアジアを作る」を掲げ、1年目、2年目では中国での保税物流会社の設立や内陸部での合弁会社立ち上げ、東南アジア(タイ、インドネシア)でのロジスティクス専門会社の設立などを行った。

 

アジアを東アジア・オセアニア、東南アジアの2極に分けて事業展開しているが、これらが均等に力を持ち、両輪としてうまく噛み合ってこそ初めて「強いアジア」の力が発揮される。

 

東アジア極は業界でも充分に認められる存在だと認識しているが、東南アジア極は同業他社と比べて立ち遅れの目立つ国が存在し、まだまだ充分な力を持っているとは言えない。ことしからできる限り短期間のうちにそれらの国の法人強化に注力していく。

 

3.品目別販売の強化
10年ほど前には顧客の約7割がエレクトロニクス関連だった。その後他の分野の顧客の開拓が進み、徐々にその比率は下がってきたが、まだまだ充分ではなく、従来から進めている自動車関連、ヘルスケア関連、リテ-ル・アパレル関連、オイル&ガス関連などの顧客開拓の活動に尚一層ドライブをかけていく必要がある。それにより航空はもちろんのこと、海上事業、ロジスティクス事業の拡大にも貢献していくものと確信する。

 

4.新たなマーケットへの事業拡大
ことしも海外での事業展開を推し進めていく。中国などの既存法人の拡充はもちろんのこと、世界で注目されるこれからの有望マーケットへの投資も積極的に行い、同業他社との差別化を図っていきたい。

 

5.グローバル人材の育成
昨年からは海外・日本で選抜した社員を対象にした「ビジネスリーダー・グローバル研修」を開始した。グローバル人材の育成といっても簡単に実現できるものではないが、一歩一歩それに向けて地道な活動を行っていく必要がある。また、働く人たちのモチベーション・アップにつながる施策も実行していきたい。